CEOの頼れる右腕!CSOの役割と求められるスキルとは?

最高戦略責任者の意味をもつCSO(Chief Strategy Officer)。CEOの右腕として、経営戦略の立案や企業内の部門やグループ企業などの最適化業務などを担っています。この記事では、CSOの役割や他の役職者との違いや、求められるスキルをご紹介します。
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CSOとは?

CSOとは、”Chief Strategy Officer”の略で、日本語では「最高戦略責任者」となります。

CSOの主な役割は、CEO(最高経営責任者)の右腕的な存在として経営戦略の立案・実行を行うことです。

CSOを導入することで戦略を実行する際の意思決定を早めることできるため、近年では日本での普及も進んでおり、すでにCSOの導入が完了している企業もあります。

また、CSOの役割として「次世代の経営トップとなる人材を育成する」「部門の垣根を超える横断的な改革によって経営と事業のシナジーを生み出すこと」もあります。

CSOは企業の経営戦略に携わりながらも、企業リソースを活かして利益を最大化する役割を任せられることもあります。

その他のCxOについて詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

CxOとはなんの略?その種類と役割をご紹介!

CSOと役職者の違い

CSOとよく似た役職者として「CEO(最高経営責任者)」「CMO(最高マーケティング責任者)」があります。しかし、CSOとこの2つの役職では役割が大きく異なります。

CEOとの違い

まずCEOの役割は、経営戦略はもちろん、経営全体のトップマネジメントを担当することです。加えて、経営に関する全責任を負い、業務執行ラインの最前線で全社の業務を統括します。

CMOとの違い

役職という意味では横並びになりますが、ときにはCSOとCMOを指示・管理する場面もあるでしょう。CMOの役割は、マーケティング部門の最高責任者として、ブランドマネジメントなどを含む企業のマーケティング活動全般を統括することです。

このように、CSOとCEO・CMOでは担う役割が異なりますが、同じ経営陣として共に企業の利益拡大に努めます。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

売れる仕組みを生み出す!CMOの役割と求められるスキルとは?

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CSOが求められる背景

企業の経営戦略は、一般的には外部の経営コンサルタント会社に外注することが多いですが、経営戦略の立案や実施をスピーディーに行いたい企業が増えてきています。

意思決定スピードを上げるためには内製化することが近道ではありますが、さまざまな業務領域を担当するCEOのみが意思決定をする場合は、決裁が降りるまでに時間を要する場合があります。戦略立案・実行を行うCSOを導入することにより、内製化はもちろん、効率的かつスムーズな意思決定が可能になります。

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CSOの仕事内容

CSOの主な仕事は次の通りです。

・中長期にわたる経営戦略を設計

・経営層と各部署の連携を促進

・組織全体での戦略の共有と達成に向けたサポート

以下では、それぞれの仕事内容について詳しく解説していきます。

中長期にわたる経営戦略を設計

CSOのメインとなる仕事は、中長期にわたる経営戦略の設計です。

企業が抱える不安要素や課題を洗い出し、中長期での視点で事業やブランドを拡大させるための戦略を設計します。

企業のリソースを活かした新規事業の開発、メイン事業をさらに拡大させるための施策などを、すべて中長期の視点で設計していきます。

短期的な施策に関しては、社内のマーケターや各部門の管理職などが設計しますが、CSOは少なくとも5〜10年先を見越した戦略を設計する必要があります。

また、中長期にわたる経営戦略となると全社一体となって取り組む必要があるため、CSOは各部門と横断的なコミュニケーションをとり、円滑に戦略が実行できる体制を構築することも求められます。

経営層と各部署の連携を促進

CEOが決定した事業方針を実務作業に落とし込み、従業員に実行してもらうこともCSOの仕事です。業務が複雑な場合は、研修期間などを設けて、すべての従業員が業務を遂行できるレベルまでバックアップする必要があります。

事業の内容によっては別部門に協力を仰ぐ場面もあるため、立案された経営戦略や事業方針を「どの部門にどのような伝え方をするべきか」を考えることもCSOの役割になります。

組織全体での戦略の共有と達成に向けたサポート

CSOは、CEOなどと設計した中長期的な経営戦略を組織全体で共有し、達成のサポートを行います。達成のサポートに伴い、KGI(重要目標達成指標)やKPI(重要業績評価指標)の設定を行うのもCSOの仕事です。

立案された経営戦略を従業員がスムーズに実行できるよう、従業員それぞれの業務と戦略がどう関係しているのかを伝えます。その際、従業員に「自分の業務が経営戦略の一助になっている」と思ってもらうことができれば、モチベーションも上がるため戦略の成功率が高まります。

このように、CSOは経営戦略の設計に加え、戦略の成功に向けた各種サポートまで実施するのが業務範囲となります。

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CSOに求められるスキルとは?

CSOに求められるスキルは次の通りです。

・スキル1:経営者として企業活動を通して利益を最大化させるビジネススキル

・スキル2:戦略達成に向けた最適な組織形成

・スキル3:職種にとらわれない幅広い知識と経験

それぞれ具体的に紹介します。

スキル1:経営者として企業活動を通して利益を最大化させるビジネススキル

CSOは、事業戦略の立案・実行におけるトップという位置づけにあたるため、常に経営者目線で物事を考えられる資質が求められます。同時に、企業の事業活動を通じていかに利益に貢献できるかというビジネスセンスも求められるでしょう。

また、企業を末永く存続させていくためには、社会情勢や業界の市場を的確に捉え、柔軟に企業を変化させていくことが重要視されます。そのため、CSOは、トレンドを把握する情報収集力や、どのような障壁に対しても柔軟に対応する思考力をもっていることも重要です。

さらに、俯瞰的な目線で経営状況を把握し、自社の強みやリソースをどう活かすか、もしくは課題にどう立ち向かうかなどを経営者目線で判断するスキルも求められるでしょう。

経営は”生もの”と言われるほど繊細なものであるため、的確かつ迅速な判断が重要になります。そうした判断は知識だけでなく、経験の中で培われるものも多いため、CSOには実際の経営に携わってきた経験も重視されるでしょう。

スキル2:戦略達成に向けた最適な組織形成

CSOは、立案された戦略を成功させるために最適な組織形成を行う必要があります。

すべての従業員に戦略を理解してもらったり、業務を遂行してもらったりするうえで必要な組織構造やレギュレーションを作成することもあるでしょう。

また、戦略達成に向けた最適な組織形成を行うためには、各部門の管理職や従業員と柔軟なコミュニケーションをとる必要があります。事業戦略においては、マーケティング活動も欠かせないため、協業者やステークホルダーとの交流も重要視されます。

したがって、CSOは戦略の立案に加えて、目標を達成できる組織を形成するスキルとマネジメント力なども必要になります。

スキル3:職種にとらわれない幅広い知識と経験

CSOには、職種にとらわれない幅広い知識と経験が求められます。

たとえば、事業戦略を立案する際は、マーケティングに関する知識、労務に関する知識、資金調達の方法など、さまざま知識が必要になります。

CMO(最高マーケティング責任者)や、CHO(最高人事責任者)といった各部門と責任者がいる場合は問題ありませんが、すべての役職者が揃っているケースは稀です。そのため、CSOには、一つの事業を構築するうえで必要なあらゆる知識を網羅的に理解しておく必要があります。

もちろん、ただ本に書かれているような知識だけでは利益につながる事業戦略を構築することは難しいため、たくさんの事業や経営に携わってきた経験も求められるでしょう。

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CSOを導入するメリット

なぜ、今までの日本企業にはなかったCSOという役職が、導入されるようになってきたのでしょうか。ここからは、CSOが企業に求められる理由を解説します。

CEOの支援ができる

CEOは事業方針や経営方針の決定、自社業務の統括する立場であり、日々多くの業務を抱えています。その業務を一人でこなすのは負担が大きく、効率も下がってしまうことすらあります。CEOが担当する業務をCSOなどの執行役で分担しサポートすることで、業務効率をあげることができます。

経営戦略を内製化し、意思決定スピードを向上できる

CEOが企業の経営戦略を決める際、外部のコンサルタント会社に委託することが多いですが、社内事情に詳しい人材が指揮を取るほうが、戦略策定から決定・実行をするまでの時間を短縮できます。外部のコンサルタント会社を使うとしても、企業全体の視点をもつCSOが加わることによって、より確度の高い戦略を生み出すことができます。

企業全体で戦略事業を推進できる

経営方針を実行に移すために、各部門・部署など社内全体を見渡し、横断的なコミュニケーションが必須となります。経営方針を実行する場合も、現場担当者の理解を得ながら実行しなくては、企業全体に経営戦略を浸透させることはできません。CEOと現場担当者の両方から信頼を得て橋渡しができる人材がいることで、企業全体の推進力が向上するため、CSOが必要となるのです。

スタートアップのCxO転職の面談とフォローのリアル

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CSOを目指すためのキャリアパスとは?

CSOを目指すためのキャリアパスは次の通りです。

・転職を通じたキャリアアップ

・成果を出して出世する

・取引先などからヘッドハンティング

CSOになるためには、どのようなキャリアパスを形成すればよいのでしょうか。以下にて解説します。

転職を通じたキャリアアップ

転職を通じたキャリアアップでCSOになることが可能です。ただしCSOとして活躍するためには、経営や事業に携わった経験が必要不可欠なため、どういった企業でどのような仕事をしてきたかが重要になります。

具体的なキャリア事例としては、大学卒業後に大手のコンサルティング会社に入社し、企業が抱える経営上の課題解決、もしくはプロジェクトの推進に携わる経験を積んだのち、戦略コンサルティング、統括責任者などに従事した後、スタートアップ企業のCSOに就任する流れなどが一般的です。

また、転職の際には「どの転職サイトや転職エージェントを選ぶのか」が重要になります。一般的な転職サイトではCSOのようなハイキャリア向け求人を扱っていないことが多いためです。よって、CSOを目指す場合は、CxO人材を専門に取り扱うBNGパートナーズのような転職エージェントに相談する必要があります。

BNGパートナーズでは、CSOを含むCxO人材に関する求人を約2,000件以上保有しているため、自分に合った企業や仕事を見つけやすいです。経営層とのつながりも非常に多いため、CSOへのキャリアで悩んでいる人は一度相談してみるとよいでしょう。

参考までにCSOへのキャリアパス事例についてご紹介します。

Aさん 44歳

大手広告代理店 アカウントエグゼクティブ

外資系企業 CSO

経歴:大学卒業後、大手広告代理店グループに入社しアカウントエグゼクティブを経て外資系企業のCSOへ。

Bさん 38歳

エンタメ企業 事業開発部長

人材ベンチャー企業 CSO

経歴:大学卒業後、大手IT企業にて営業組織の立ち上げを行い事業拡大、黒字化を達成した後、新規事業の立ち上げ経営企画、採用等幅広く経験を積んで人材ベンチャー企業のCSOへ。

成果を出して出世する

成果を出して出世し、CSOになるケースもあります。

具体的なキャリア事例としては、顧客管理ソフトを扱う企業に入社したのち、営業部門でトップの実績を残した後、本社の新規事業立ち上げに携わって支社を新規展開し、サービスエリア拡大に大きく寄与。その活躍が認められてCSOに就任するケースなどが挙げられます。

もちろん決まったルートはないため、事前にキャリアプランを設計していればどんな職種からでもCSOになることは可能です。

取引先などからヘッドハンティング

取引先などからのヘッドハンティングを受けてCSOになるケースもあります。

ただし、ヘッドハンティングを受けるためには、自身の実績を認めてもらう必要があることに加え、運の要素も絡むため容易ではありません。

具体的なキャリア事例としては、大学卒業後、大手メーカーの製造と販売を経験し、外資系のITベンチャー2社でマネージャーとして従事した後、Webマーケティングサービスを提供する企業で働きつつ、さまざまなクライアントに関わる中で縁があったクライアントの上層部からヘッドハンティングを受けるケースが挙げられます。

ただ上述の通り、ヘッドハンティングを受けるためには「相性の良い経営者と出会う」「良いクライアントに恵まれる」などといった運の要素が必要となるため、CSOを目指したい人は転職か出世を視野に入れたキャリアプランを設計することが大切です。

H3:エグゼクティブクラスの転職に強いエージェントを利用する

CCOを目指すなら、エグゼクティブクラスに特化した転職エージェントを利用するとよいでしょう。そのなかでも「ベンチャー・スタートアップ企業」と「CxO(経営幹部)・ハイクラス人材」に特化したエグゼクティブ専門の「BNGパートナーズ」を利用するのがおすすめ。他では出会えないエグゼクティブ求人案件を多数保有しているので、まずはサービス登録して自身の目指すべき方向性を含めて相談してみてください。

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まとめ

本記事では「CSOの役割と仕事内容」「CSOに求められる資質とキャリアパス」などを紹介しました。

CSOになるためには、さまざまな事業やプロジェクトの立ち上げに携わった経験と、職種に捉われない幅広い知識が求められます。またCSOの普及はまだまだ進んでいないことから、スムーズな就任は非常に難しいと言えるでしょう。

しかし、CxO人材を専門に取り扱うBNGパートナーズでは、CSOを含むハイキャリア向け求人を2,000件以上保有しているため、キャリアによっては今からでもCSOになれるチャンスがあります。

これからのキャリア設計に関する相談も可能なため、CSOを目指す人は活用してみてはいかがでしょうか?