「クラウドで、世界をもっと、はたらきやすく」をビジョンに掲げる株式会社サーバーワークス。クラウドによって、より多くの企業の競争力が高まるだけでなく、そこで働く社員の方々にも働きやすさを実感してもらいたいと願い、AWS（Amazon Web Services）に特化したインテグレーション事業とサービスの提供を行っています。その使命に共感した仲間が、続々と結集し、今ではAWSから最上位パートナーとして認定されるほどのクラウドインテグレーターに位置付けられています。また、業績も順調に拡大しており、クラウド専業では唯一東京証券取引所の上場企業でもあります。さらに、驚くことには「働きやすさ」を自ら体現できる会社でなければいけないと考え、社員が仕事に専念できる環境づくりに注力。「働きがいのある会社ランキング」に４年連続で選出されています。
そんな魅力を有する同社の人事部で部長として活躍しているのが、石原氏です。長年に渡り培ってきた人事キャリアの集大成の場と位置づけ、経営戦略と人事戦略の連携を推進されています。自社のカルチャーにフィットする人材をどう見極めているのか、どのようなキャリアパスを切り拓いていけるのか、どんな人材が活躍しているのか。BNGパートナーズ チームリーダーの美濃輪 翔太が対談を通じて紐解いていきます。
お話を伺った方
株式会社サーバーワークス 人事部 部長
石原 学氏
【PROFILE】
ベンチャー企業での人事業務全般、外資40％の100名規模の人事責任者、東証一部上場企業の人事部長、IPO準備企業（2021年上場）での人事総務責任者などを経験。2022年から現職。人事全般を中心に、人事コンサルティング、キャリアカウンセリング、ガバナンス体制構築などのキャリアを構築する。
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サーバーワークス社がカルチャーフィットを見極めるために求職者に投げかけている質問とは
美濃輪：MVVを浸透させるために、人事部としてどのような取り組みを行っていますか？
石原：一番大きな柱はビジョンや行動指針があり、それを評価制度に反映させています。人事評価では、一般的に賞与に反映させるパフォーマンス評価と昇格に反映させるバリュー評価があります。当社においては、バリュー評価が４つの行動指針（オーナーシップ、スピード、成果、顧客視点）を踏まえた評価になっています。なので、人事部としてはその評価制度を通じて会社としてのバリューを浸透させていけるよう運用しています。
ただ、これ以上にビジョン浸透に役立っているのが、代表の大石が毎週朝会で社員に向かって行っている20分ぐらいのスピーチです。グループ全体に話す朝会とサーバーワークス単体の朝会の２種類があります。その影響の方が遥かに大きい気がします。話す内容も大石自身が決めています。それを毎週繰り返しているので、社員は大石の考えを直接知ることができます。
美濃輪：カルチャーフィットを見極めるためには求職者に対してどういった質問を投げかけているのでしょうか。
石原：カルチャーフィットとスキルフィットがあると思います。新卒の場合はカルチャーフィットのところを見ます。一方、中途の場合は両方を見ますが、基本的にはどちらにしても、その人自身がどういう行動をしたのかという行動事実を探る質問をします。カルチャーフィットの場合は、４つの行動指針に沿うような行動事例があるかを引き出していきます。
美濃輪：サーバーワークス社は求職者のどのようなマインドを見ているのでしょうか。
石原：やはり、覚悟は重要です。特に当社の場合はオーナー企業なので、周りがイエスマンだけだと間違った経営判断をしてしまい、おかしな方向に行ってしまう可能性があります。なので、代表が聞きたくないことであっても言えるような人でないと困ります。基本的には、会社の文化として意見を発信しやすいのでそれができるはずです。
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社員の成長に向けて投資できる体制づくりを目指す～サーバーワークス社が社員に提供する成長環境とは～
美濃輪：企業成長と人材戦略の紐づけ方をお聞かせいただけますか。
石原：人材戦略としては、「成長のサイクル」を回すことで多様な人材確保と組織の活性化を目指しています。基本的な考え方としては、社員が成長すれば仕事の範囲が広がるとともに仕事の質も上がり、売上が拡大したり収益率が高まります。会社が成長したその利益を従業員に投下できるので、より一層優秀な人を確保して、さらに社員自身の成長に向けて投資していけます。なので、その「成長のサイクル」を高いクォリティで回していきたいと思っています。
美濃輪：サーバーワークス社が優秀なエンジニアを抱えるに至った要因はどこにあったとお考えですか。
石原：最初から優秀なエンジニアが採れていたわけではないと思います。むしろ、社内でどんどん成長してくれているという感じです。AWSが好きなエンジニアが集まって来て、「認定資格を取る」「AWSのトップエンジニアとして表彰される」などが励みとなって頑張ってくれています。会社として資格取得の支援やAWSを自在に使える環境も用意しています。それによって、技術力をどんどん高め、結果として優秀なエンジニアになっているというストーリーだと思います。
当社では、入社後の社内トレーニングが４カ月間ほどあります。トレーナーは、日頃最前線に立っている現役のエンジニアたちです。まさに、本番さながらの雰囲気でロールプレイングをしています。なので、かなりハードだと聞いています。その分、実際に案件に入った時にはすぐにでも戦力として活躍できます。
美濃輪：グループ化に加え、ジョイント・ベンチャーの設立やM&A、AWSとの戦略的協業などサーバーワークス社は今、まさに攻めのフェーズにあります。描けるキャリアパスが大きく広がってきている印象です。
石原：それらは、必要があってそうなったという感じです。当社に入社し、AWSの知識やスキルを身に付けた段階で、何か違うことをやりたいと思ったら、従来までは辞めるしかありませんでした。しかし、「これからはマルチクラウドの時代だから、Google Cloudにも精通したい」と思ったら、今ならG-genがあります。逆に、トップゲートよりも当社のカルチャーにフィットしていて活躍できそうだと思えば、当社に転籍することもできます。その逆もありです。グループの人材活用として考えても、有効に機能していると思います。
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エンジニアだけでなく、ソリューション営業の採用ニーズも高い～サーバーワークス社へ入社の意思決定をする決め手について実際の求職者の声をご紹介～
美濃輪：各ポジション別にどういった経験が求められているのですか。例えば、セールスではいかがでしょう。
石原：ソリューションの提案経験があってほしいです。お客様の本質的な課題を踏まえて、どのような解決策を提案すれば当社にオーダーをしてくれるのかを考え、実践していけるかどうかが重要になってきます。ただ、これも部署やタイミングによって多少違ってきます。「即戦力でなければいけない」時もあれば、「多少教育期間を設けても良い」いう時期もあったりします。
美濃輪：PMのポジションについてはいかがですか。
石原：キャッチアップできそうかどうかにもよります。AWSの知識やスキルは、入社後でも身に付けられます。もちろん、それも一定レベルの技術的なバックグラウンドやPMの実務経験があることが前提となります。それがあれば、プロジェクトのコントロールはできると思います。
美濃輪：サーバーワークス社への転職を意思決定された方の決め手は何ですか。
石原：まずは、働きやすさが前提となっています。あとは、「成長できそうだ」「この人と一緒に働いてみたい」という声も良く耳にします。それと、新卒採用の場合に結構フックになっているのは、１年間の研修があり、しかもその後の配属先を本人が選べることです。
もっと言えば、当社は会社としての教育体系を従業員に押し付けることもしていません。実は教育体系はないのです。会社の望む人になってほしいわけではなく、一人ひとりで自分のキャリアをしっかりと考えてほしいからです。そのためなら、会社は全力でサポートします。
美濃輪：BNGパートナーズからご支援させていただいた方々も、サーバーワークス社の働きやすさに魅力を感じておられました。
石原：ハード面では「どこで働いても良い」「働く時間を自分で選択できる」といった魅力があります。ソフト面だと、「意見が言いやすい」「誰かが必ずアドバイスをしてくれる」でしょうかね。いずれも新しく入った方からすると恵まれた環境だと思っています。
美濃輪：ソリューション営業のニーズは、今後も高いでしょうか。
石原：クラウド市場はますます拡大しているので、お客様から要望をどんどんご提示していただけます。ただ、それに甘えてエンジニアしか採用しないとしたら、市場がシュリンクした時や他社と競合になった時に太刀打ちできなくなってしまいます。今後を見据えると、営業力の強化は不可欠となってきます。
美濃輪：年収面ももちろんですが、将来的には御社で自分のチームを持てると応募意思の獲得に向けて魅力付けになります。
石原：大いにあり得ると思います。エンジニアもそうですが、メンバーが増えるとマネジメントをする人も増えないときつくなります。営業もお客様と対応するために、マネージャークラスを増やしていく可能性はあると思っています。メンバーの育成という視点から言っても、プロフェッショナルな人が上に立った方が早く育つ気がします。
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BNGパートナーズを通じてサーバーワークス社へご入社された人物像についても解説
美濃輪：BNGパートナーズからご紹介させていただいた求職者の方についてはいかがですか。
石原：2022年に入社されたKさんは、今はある事業部門の責任者として組織を統括してくれています。営業としての自信や覚悟もお持ちです。しかも、お客様や経営陣とのやり取りが上手だと思います。やはり、コミュニケーションが凄く丁寧ですよね。
美濃輪：BNGパートナーズがご紹介する求職者様はどのような特徴を持たれているとお考えですか。
石原：不安要素のない人たちが多いです。私なら、面接の前半で○を付けたくなります。プロフェッショナルだと思いますよ。何かわからないことがあったら、教わらなくても自分で聞きにいったりできる人という感じです。
恐らく、力量としてはマネージャーであっても十分いけると思いますが、プレイヤーとしての実績や経験もお持ちです。「どちらであってもやってみたい」、そんなスタンスが皆さんから伝わってきます。当社の場合、PMと言っても管理をするだけの人だと内定はもらえません。マネージャーに上がったメンバーを見ても、確かな技術力を持っています。そういう方でないとマッチしないと思います。その辺りは職種に関わらず一次面接から見させてもらっています。
美濃輪さんはこういった当社の採用方針等を読み取ったうえで素敵な人材を提案してくださっていると感じています。
美濃輪：ありがとうございます。これからも御社の事業拡大を一緒に担っていただけるような人材をご紹介させてください。
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