人生や仕事の目標を達成させるには「キャリア形成」がとても重要です。
キャリア形成とは、仕事や人生目標を達成するために行う「経験やスキルの積み重ね」そのものを意味します。ただ「キャリア形成」と言っても、年代別で取り組むべき内容も違ってきます。
本記事では、キャリア形成の定義やキャリアビジョン・キャリアプランとの違い、年齢別のキャリア形成の方法について詳しく解説します。
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キャリア形成とは?「目標達成に向けて仕事や経験を積み重ねること」
まずキャリア形成の定義と、キャリア形成が必要な理由から見ていきましょう。
少子高齢化が進み働き方も変わる現代社会においては、キャリア形成はとても重要なプロセスです。キャリア形成にしっかり取り組んだ人とそうでない人とでは、10年後や20年後、仕事の幅や交友関係に大きな差が出てくるでしょう。
キャリア形成の定義
「キャリア形成」とは、個人がキャリアパスを自ら設計し管理していくプロセスのことを指します。具体的には、自分の強みや価値観を理解しつつ、キャリアビジョンを達成するために必要なスキルや経験を積み重ねることを意味します。
キャリア形成は、単に仕事の目標を達成させるのが目的ではなく、「生涯を通じた取り組み」とも言えるでしょう。
キャリア形成が必要な理由
キャリア形成が必要な理由は、次の3つです。
【キャリア形成が必要な3つの理由】
1. 高齢化社会になり定年後再雇用を踏まえた人生設計が必要
2. 技術の進化により働き手自身のスキル向上が必要
3. 仕事の価値観やライフスタイルの変化
すべての人が「しっかりとキャリア形成をしているか?」というと、そうではないでしょう。キャリア形成をしない人生も、選択肢としてはあります。ただ、少子高齢化やライフスタイルの変化が激しい現代においては、キャリア形成が「やりがい」や「収入」に直結することも多いです。
したがって、充実した人生を送るためには、キャリア形成はとても重要な取り組みと言えます。
高齢化社会になり定年後再雇用を踏まえた人生設計が必要
「定年後再雇用を踏まえた人生設計が必要であること」は、キャリア形成を行うべき大きな理由のひとつです。
定年後も活躍するためには、リスキリングを続け、生涯にわたって活躍し続けられるスキルを身につける必要があります。
このためには早い段階からキャリア形成に取り組み、どのような環境下でも適応できる柔軟性や経験、スキルを持つことが大切と言えるでしょう。
技術の進化により働き手自身のスキル向上が必要
「技術の進化によって働き手自身のスキルアップが必要になった」という点も、キャリア形成が必要な理由のひとつです。
AIを活用したIT技術の進化は激しく、ITツールを使いこなせない人材は淘汰されていくでしょう。これからの時代は、AIに仕事を奪われるのではなく、「AIを使いこなし自分のスキルを向上させること」が重要です。
さまざまな技術は日々進化し続けているため、新しい知識やスキルを常にアップデートしていく意識が求められます。
仕事の価値観やライフスタイルの変化
「仕事の価値観やライフスタイルの変化」も、キャリア形成が必要な理由のひとつと言えるでしょう。キャリア形成は、単に仕事のスキルを向上させるための取り組みではありません。「人生目標を達成させるために、必要な経験を積むこと」に意味があります。
現代社会は働き方改革が進み、プライベートと仕事の両方を充実させる「ワークライフバランス」が重視されています。キャリア形成を通じて、自分自身の価値観と生活スタイルに合った仕事を見つけ、より充実した生活を送ることがとても大切なのです。
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キャリア形成とキャリアビジョン、キャリアプランとの違い
キャリア形成のほかにも「キャリアビジョン」や「キャリアプラン」といった言葉があります。それぞれの意味の違いについても理解しておきましょう。
それぞれ似たような用語ですが、次のような流れで理解するとよいでしょう。
【仕事や人生目標を達成するまでの流れ】
1. キャリアビジョンを考える(仕事や人生の具体的な目標を考える)
2. キャリアプランを考える(ビジョンの達成に必要なプランを考える)
3. キャリア形成に励む(キャリアプランを実行する=キャリア形成)
キャリアビジョンとは「仕事やプライベートを含む人生目標」
キャリアビジョンは、英語で示すと「career vision」となり、仕事やプライベートを含む人生目標を立てることを意味します。
- career……仕事や人生の過程
- vision……将来に対する具体的なイメージ、目標
キャリアビジョンを考える場合は、職業の選択やキャリアの選択はもちろん、「最終的にどんな人生を送りたいか?」といった人生観にまで考えを巡らせる必要があります。
確固としたキャリアビジョンがあれば、明確なキャリアプランが描け、結果としてキャリア形成もスムーズに進みます。
キャリアプランとは「人生目標を達成させるための具体的な計画」
キャリアプランは、設定したキャリアビジョンを実現するための具体的な行動計画のことを指します。
キャリアビジョンは「なにを達成したいか?」を考えるのに対し、キャリアプランは「その目標をどうやって達成させるのか?」具体的な戦略に重きを置きます。
「マーケティングの分野で成功する」というキャリアビジョンを描いたなら、マーケティングに関する専門的な知識の習得はもちろん、「30歳までに実務経験を積む」「40歳までに必要な人脈を広げる」といった具体的なプランが必要です。
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キャリア形成するための具体的な7つのステップ
「キャリアビジョンを描きプランを考えても、どのようにキャリア形成を積めばよいのかわからない」と感じることも多いでしょう。
キャリア形成を進めるには、次の7つのステップを踏むとよいでしょう。
- 自己分析
- キャリアビジョンの設計
- キャリアプランの策定
- スキルや知識の習得
- 実務経験の積み重ね
- 人脈作り
- 振り返りと軌道修正
自己分析
キャリア形成の最初のステップは、自己分析です。
自己分析では「自分の強みや弱み」「価値観」などを深く掘り下げることが大切です。自己分析をしっかりやっておくことで、意外な自分に気がつくかもしれません。
自己分析の結果と将来の目標の両方を吟味し、それぞれがマッチする具体的な目標を考えることが大切です。
キャリアビジョンの設計
自己分析ができたら、次にキャリアビジョンの設計に進みましょう。
具体的に「どのような分野で成功したいのか?」「どんな課題を解決したいのか?」などを考え、具体的な職業や人生設計を描くのがキャリアビジョンの設計です。
大きなビジョンが決まったら、目標を細分化していき「1年後のあるべき姿」「10年後のあるべき姿」を明確にしておくとよいでしょう。
キャリアプランの策定
キャリアビジョンが決まったら、次は目標達成のための行動計画、つまりキャリアプランを策定します。キャリアビジョンの設計で「〇年後の自分」がイメージできたら、その目標を達成させるために必要なスキルや資格、経験などを整理していきましょう。
イメージできない場合は、身近な先輩や著名人などの過去の経歴を調べ、真似をする方法もおすすめです。
スキルや知識の習得
キャリアプランを実行に移す過程では、目標達成に必要なスキルや知識の習得が重要です。
リスキリングを重ねて新しい知識を習得し、ときには異動や転職などを決意することもあるでしょう。スキルの習得には、資格取得などの費用も必要になるかもしれません。そのため、目標達成のために取り組むべき内容・時間・必要な費用などを洗い出し、計画的に進める必要があります。
実務経験の積み重ね
キャリア形成では、実務経験の積み重ねもとても重要な要素です。実務経験は専門知識を深めるだけでなく、課題発見能力や解決能力など、座学では得られない貴重な体験をする機会とも言えます。
人脈作り
キャリア形成において、人脈作りは非常に重要な取り組みと言えます。
自分ひとりで新しい目標を達成するのは困難です。自分のキャリアビジョンを応援してくれる同僚や、業界の専門家などとの交流を深めておけば、目標達成に必要なアドバイスやサポートも受けられます。
振り返りと軌道修正
キャリア形成の途中では、必ず振り返りと軌道修正を行うようにしましょう。
目標達成のプロセスの途中では、職場だけではなく家族の環境や外部環境も変わります。一度決めたキャリアプランを、環境の変化に応じて変更する必要も出てくるでしょう。
少なくとも3年ごとに進捗通りに進んでいるかをチェックし、必要に応じて軌道修正していくのがおすすめです。
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年代別、キャリア形成の具体例
キャリア形成の進め方は、性別や年齢によりさまざまです。
「20代だからこそできること」もあれば、経験値が高まった40代や50代になって、はじめて取り組めることもあります。
それぞれの年代で取り組めるキャリア形成の一例をご紹介します。
20代前半:「スタートアップでの経験を活かす」
20代の場合は、若さと時間を活かしたキャリア形成がいいでしょう。
たとえばスタートアップ企業などで裁量の大きなプロジェクトを担当したり、新しい技術を使ったビジネスモデルに携わるのもおすすめです。
プロジェクト管理やチームリーダーシップの経験を積み、将来のキャリアプランの達成に向けた土台作りができるのも、20代ならではと言えます。
20代後半:「グローバル企業でのキャリア形成」
20代後半なら、グローバル企業でキャリア形成を積む方法もあります。
国際的な視野を養い、多様性を認め合う風土で仕事ができれば、新しい視野も見えてきます。語学の習得は、将来どのようなキャリア形成を歩むうえでもプラスとなるでしょう。
30代:「専門技術の習得やマネジメント経験を積む」
30代は、キャリアの中盤にさしかかる年代です。専門技術の習得やマネジメント経験を積むことが、30代のキャリア形成において重要になります。職場では中間管理職を目指し、マネジメントスキルを磨くとよいでしょう。
個人目標の達成がメインだった20代から、組織で目標達成をする30代に進むにつれて仕事の幅も広がります。同時に、小さな子どもを育てることも多いため、ワークライフバランスを重視したキャリアプランを考えることも大切です。
40代①:「経営層へのステップアップを目標にする」
40代は、次期経営層へのステップアップを目指し、戦略的思考能力や意思決定能力を鍛える環境に身を置くのがおすすめです。
ビジネス会計に関する知識や、経営戦略に関するスキルを身につけるための自己学習も必要になってくるでしょう。40代になると、人脈を広げることに注力する必要もあります。社内だけではなく業界関係者、異業種の経営責任者などと積極的に交流を深めておくと、経営に携わったときや起業する場合でもサポートしてくれるでしょう。
40代②:「キャリアを見直して必要なスキルを磨く」
40代は、ちょうどキャリアの中間点となる年代です。これまでのキャリアを活かしながら自身のスキルも磨き、後進の指導をしていかなければならない年代と言えます。
キャリアコンサルタントなどの資格を取得し、若手社員のサポートを行うことで、自身のキャリアを活かす方法もおすすめです。
50代:「定年後の働き方を見据えたリスキリング」
50代の男性なら、定年後再雇用を見据えたリスキリングに取り組むとよいでしょう。
ITスキルの習得や、新しい業界での知識を身につけるための資格取得などもおすすめです。自らが持つ豊富な経験を活かし、コンサルタントやアドバイザーとしての第二のキャリアを模索するのもひとつの方法です。
スタートアップのCxO/幹部になって責任に見合う報酬を!
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まとめ
キャリア形成とは、単に仕事の目標を達成させるプロセスではなく、「どんな人生を送るか?」という一生涯の目標を見据えた行動そのものを指します。
理想的なキャリア形成を進めるには、はじめに自己分析を綿密に行うようにしましょう。自分のことがよくわからないなら、キャリアコンサルタントに相談するのもおすすめです。
また、一度決めたキャリア形成のプロセスであっても、環境の変化で変更せざるを得ないケースもあります。最終的には、自己の成長と幸せを追求するために何が最善なのか考えることが重要です。
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監修者
人材育成/組織マネジメント専門ライター(KEN’S BUSINESS代表)
嶋よしかず
メーカーのエンジニア、法人営業コンサルタントを経て、大手通信企業にて600名の組織を統括。所属企業の経営戦略や人材育成に携わる。現在は大手オウンドメディアにて、組織マネジメントや人材育成などの記事執筆や監修に携わっている。