職務経歴書の実績には何を書けばいい?職種別の記入例も紹介します

職務経歴書の実績は採用にとって重要なポイントになります。この記事では職務経歴書の実績を書くコツや具体例について解説します。企業担当者がチェックするポイントも紹介するため、実績の書き方でお悩みの人はぜひ参考にしてください。

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職務経歴書に記載する実績とは?

職務経歴書に実績を書く際に、「何をどのように記載すればよいか?」と悩む人は多いでしょう。本項目では、実績に含めるとよい内容や面接官が見るポイント・自己PRとの違いを解説します。

基本的な考え方

まず最初に、職務経歴書に書く実績について基本的な考え方を説明しておきましょう。

職務経歴書は転職先へのアピールの場です。自分が会社にどう貢献できるか、自分の職務が業務改善にどうつながるかをしっかり伝えることを目標にしてください。

どういった内容を含めればよい?

実績は、自分が保有する「スキル」や「能力」を伝えるために必要な項目です。

今までやってきた仕事を棚卸すると、さまざまなスキルや能力が見えてくるでしょう。

時々「表彰経験や大規模なプロジェクトに参加したことがないので、実績がない」と悩む人を見受けます。

しかし、実績は表彰や大規模プロジェクトへの参加といった華々しい内容だけとは限りません。前提として企業は、応募者の「スキル」や「能力」を知りたいと考えています。

そのため「システム販売の営業を3年間行った」や「経理職としてメーカーと商社で勤務した」のような経験やスキルをもとに、内容を展開していけば問題ありません。

実績の重要性とは?面接官が見るポイント

面接官は職務経歴書の実績をチェックする際に、以下のポイントを意識しています。

  • 今回の応募者に求める条件をクリアしているか?
  • 入社後に活躍できそうか?

つまり、実績を見て「条件に満たない」や「活躍イメージがつかない」と判断されると、選考落ちする可能性が高まります。

しかし、未経験や経験が少ないといった理由でスキル不足であっても、今後の伸びしろや性格面から「将来的な能力」が評価されれば、選考を通過することがあります。そのため、現状の能力が不足しても諦めず、自身の意欲や人間性で判断してもらえるよう努力する姿勢が大切です。

(実績がない場合の記載方法や、押さえるべきポイントは後述します。)

自己PRとの違いとは?

自己PRとは、応募先に自分を売り込むための項目であり、「自身の得意・強み」「専門性」「入社意欲」「性格」などをトータル的に盛り込んだものです。一方実績では、あくまで自身のスキルや能力を伝えます。

自己PRのなかに、実績が含まれると考えるとよいでしょう。

実績は自己PRの一部であるものの「合否を左右する重要な要素」であるため、過不足のないよう記載する必要があります。

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実績がない・少ない場合はどうする?

実績がない人や実績が少ない人は、どのように記載すればよいのでしょうか?

以下にケース別のポイントを紹介するので、企業にアプローチする際の参考にしてください。

ケース1:実績がゼロの場合

正社員の経験がゼロであるものの、アルバイトとして同職の勤務経験がある場合には、アルバイト時代に培った実績を記載すればよいでしょう。

販売職から営業職への応募といった「完全に実績がゼロの場合」にも、応募先企業との接点を見つけながら、記載できる実績を探します。

例に挙げた販売職と営業職は、お客様と接する「接客力」や、相手の思いに寄り添う「共感力」が接点の1つだと言えます。

また業種を問わず活かせるポータブルスキルのアピールもオススメです。

~ポータブルスキル(例)~
・スケジュール通りにこなす
・計画力必要な情報を選別する
・情報収集力チームメンバーを統率するメンバーシップ力

ケース2:経験はあるが、実績は少ない

社会人経験が2年に満たない第二新卒の場合には、経験豊富な人と比較すると、アピールする実績が少ないと感じるかもしれません。

しかし、経験が浅いことを引け目に感じる必要はないでしょう。なぜなら、経験が少ない第二新卒に対しては、これからの伸びしろを重視しながら判断するためです。浅い経験ながらも、今まで頑張って取り組んだ実績をしっかりと記載しましょう。丁寧に記載すれば、誠実さや熱意も伝わるものです。

また、新人研修で得た基礎的なスキルのアピールや、独学で習得した知識や資格を記載するのもアリでしょう。

ケース3:チームの実績はあるが、個人の実績は少ない

チーム単位でプロジェクトをこなすことが基本の仕事では、「チームでの実績はあるものの、個人の実績を問われると何を書いてよいかわからない」と悩むものです。

特に、個人としての成果を数値やデータとして表現しにくいケースでは、以下のように考えるとよいでしょう。

  • チーム内でどういった役割を担当したか?
  • 何をやりがいとして働いていたのか?

チーム単位でプロジェクトを行うエンジニアを例に挙げると、「ネットワークの保守を通じ、社内の円滑なネットワークを維持した」など、数値にせずとも自身の頑張りを示せます。

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実績を書く際に押さえたい4つのポイント

実績を書く際には、以下のポイントを押さえることが大切です。

ポイントを踏まえた作成によって、応募先に対するアピール力が増すでしょう。

応募先との親和性

周囲から「すごい」と言われるようなスキルを多数保持していても、応募先企業で活かせない内容であれば採用担当者の心に響きません。

なぜなら応募先企業は、実績を通じて「応募者が自社で活躍できる人材か?」をチェックしているからです。

そのため、自身が保有する実績のなかから、応募先との親和性が高いと思われる内容をピックアップします。親和性の低い実績を載せないことも、情報を取捨選択する能力の高さを示す要因となり得るでしょう。

将来的な活躍をイメージできる

先述の通り、採用担当者は職務経歴書の実績を通じ「応募者が自社で活躍できるか?」を判断しています。とはいえ、応募先企業が営業職を募集するからといって、単に「前職では営業職を経験しました」だけでは活躍イメージがもてません。

扱っていた商品やサービス、担当していたクライアントの傾向、自身の営業手法など、採用担当者が具体的なイメージができるような内容を記載しましょう。

前職の機密に触れる内容を除き、できるだけ詳しく書くことで、応募のミスマッチも防げます。

具体的な数字を入れる

たとえば、「一生懸命業務を遂行しました」といった抽象的な表現だと、応募先の担当者は実績の状況を理解しにくいでしょう。なぜなら、「何を」「どういった方法で」「どれだけ頑張ったか」がわからないからです。

実績を記載する際には、「何を根拠として」一生懸命業務を遂行したかを示す必要があります。「在籍する営業10名のうち、3位以内の売上を常にキープしていた」と言えば、営業能力の高さや努力が伝わりやすくなります。

なぜなら、具体的な数字は「誰が見ても共通の認識をもてる要素」だからです。

バックオフィス系のように定性的な業務が多い職種だとしても、「経費削減に徹し、前年の30%ダウンに成功した」など、できるだけ具体的な数値で表現することが大切です。

箇条書きの活用

箇条書きを活用すると一文が短くなり、視覚的な面からも読みやすくなるため、読み手の負担を軽減できます。読み手の負担を減らすと、実績内容が頭に入りやすくなるメリットもあります。

特に実績が豊富な人は、文章のみで表現すると長文になりがちです。意識して箇条書きにすれば、それぞれの実績をしっかりとアピールできるでしょう。

箇条書きを使用する例
【元の文章】アパレル・食品・ITの3社にて営業職を経験し、営業経験歴は10年におよびます。新規営業とリピート対応や、インサイドセールスも経験しました。3社目のIT企業では、目標達成率を常に更新し。最終的には売上1位にもなりました。

↓↓

【箇条書きを活用】
・営業経験10年(アパレル、食品、IT)
・インサイドセールス経験あり
・目標達成率を連続更新し【売上1位】を達成
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こんな実績の書き方はNG

職務経歴書に実績を書く際は「書き方」にも注意しましょう。内容が良くても、書き方ひとつで相手に伝わらなくなる、もしくは印象を悪くしてしまう危険があるからです。

文章で書く

職務経歴書では、文章ではなくシンプルな箇条書きを使うべきです。だらだらと文章で書くと読みにくく、相手に要点が伝わりません。

長すぎる・短すぎる

職務経歴書の内容は、長すぎても短すぎてもいけません。長すぎると要点がぼやけてしまいますし、短すぎるとアピールポイントが伝わらない可能性があります。

具体的な内容がない

具体的な内容や成果が書かれていない職務経歴書に説得力はありません。相手の会社にどう貢献できるのか示すためにも、数字を使って具体的な内容を説明しましょう。

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実績の具体例を職種別に紹介

ここでは、職務経歴書に記載する実績の具体例を職種別に紹介します。

営業

営業職の実績を記載する際には、達成率や契約件数といった数値で示せるデータのほかに、とり扱っていた商品・サービスや、対象相手(法人や個人)などを記載するとよいでしょう。経験が浅い人や、特筆すべきスキルが見当たらない人は、売上の前年比や商談のスキルなどを記載します。

【実績の記載例】
20XX年X月 株式会社〇〇入社
■配属先:営業2課
■会社の事業内容:自社開発ソフト〇〇の販売・運用

<担当エリア>
東京都全域
<営業スタイル>
ルート営業7割、新規開拓3割
<担当顧客>
・担当者数50社(ほぼ法人)
<業務内容>
・新規取引先を開拓
・既存客へのフォロー
・販売促進
・部下5名に対するマネジメント

■実績
~売上高~
・20XX年:200万円
・20XX年:1,800万円(目標達成率105%)
・20XX年:3,300万円(目標達成率120%)
~その他~
・20XX年:年間最優秀営業賞を獲得

エンジニア

エンジニア職の実績を記載する際には、どういった種類の言語やフレームワークを活用したかを明記するとともに、取り組んだ開発内容を具体的に伝えます。インフラ系のエンジニアの場合にも、使用したOSやDB・運用管理ツールなども明記したうえで、具体的な取り組みを記載しましょう。

【実績の記載例】
20XX年X月 株式会社〇〇入社~現在
■配属先:システム事業部
■会社の事業内容:ペット用品の通販サイトを開発

<プロジェクト規模>
メンバー数:10名
<担当ポジション>
サブリーダー
<プロジェクト詳細>
ペット用品の販売、通販サイトの新規構築・管理
<担当フェーズ>
要件定義・設計、開発、テスト、保守運用
<業務内容>
・ターゲット(犬・猫・鳥など)に合わせたオススメ機能の実装
・ビジュアルの設計
・サイト内検索における最適化
・サーバーの保守・運用
<開発環境>
・言語:JavaScript、CSS、PHP
・OS:Windows
・フレームワーク:Django

■実績
・半年後の利用者目標数〇〇人を達成
・リリース2か月で検索順位2位を獲得

人事

人事職の実績を記載する際には、営業などと異なり、売上・契約数・達成率といった定性情報が少ないため、記載方法を迷うかもしれません。実は人事職といっても、数値で書ける内容は多いものです。

(例:採用人数の年間計画数〇〇人を達成)

また数値で表現できない部分も「具体的」に表記することが大切です。

【実績の記載例】
20XX年X月 株式会社〇〇入社
■配属先:群馬工場 人事課
■会社の事業内容:食料品の製造販売

<従業員規模>
350名(群馬工場全体)
<担当ポジション>
一般社員を3年経て、20XX年に人事課係長として就任
<業務内容>
・新卒採用(計画立案、会社説明会開催、新卒研修含む)
・中途採用(正社員・パート社員)
・入社退社手続き
・労働組合との交渉

■実績
・20XX年度:新卒採用〇名、中途採用〇名
・定着率向上(5年にわたり、定着率目標値を達成)

経理

経理職は、会社のお金に関する重要業務を遂行するため、専門的な知識やスキルなどが求められます。そのため、実績を記載する際には、経理職に必要とされる知識や資格を漏れなく記載できるよう心がけましょう。

未経験や経験が浅い状態からの応募では、経理職に必要とされる資質(丁寧さ・真面目さなど)や関連性がある業務経験(大量データを正確に計算していたなど)を記載します。

【実績の記載例】
20XX年X月 株式会社〇〇入社
■配属先:経理課
■会社の事業内容:アパレルメーカー

<チーム規模>
5名(自身は一般社員として従事)
<業務内容>
・伝票起票
・売掛金、買掛金の管理
・支払先管理
・住民税、法人税、事業所税の申告(納付も含む)
・株主総会における開示資料作成
・年次決算処理(サポート)

■実績
・20XX年:月次業務の担当を経て、年次決算業務のサポートを任される
・20XX年:新卒入社1名のマネジメント担当
資格
・20XX年X月 日商簿記2級取得
スタートアップのCxO転職の面談とフォローのリアル

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まとめ

職務経歴書の実績は、経験の有無に関係なく、ポイントを押さえて作成すれば企業担当者に響く内容を作成できます。とは言え、それぞれの求職者が置かれている状況は千差万別です。

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