年齢を重ねるごとに難易度が上がると言われている転職。この記事では、40代を節目に新たなチャレンジをしたいと考えて転職を検討している方に向けて、後悔しないための対処方法をご紹介します。

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40代の転職市場とは？

結論から言うと、40代の転職者は20代、30代と比較すると少ない傾向にあります。

引用：令和３年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省

厚生労働省の「令和3年度雇用動向調査結果」によると、40代の転職入職率は男性で9.9%、女性で17%だったことが分かっています。

一方で20代の転職入職率は男性で26.8%、女性で24.3%、30代の転職入職率は男性で17%、女性で20.8%でした。

引用：関東労働市場圏有効求人・有効求職　年齢別バランスシート（一般常用）

また厚生労働省がまとめた関東圏の有効求人倍率(令和4年3月度)によると、34歳以下の有効求人倍率が1.43倍であるのに対して、35歳から44歳の有効求人倍率が1.10倍、45歳から54歳までの有効求人倍率が0.75倍と年齢を重ねるに応じて低くなっていることがわかります。

こういったデータから見ても、20代や30代と比べて40代は有効求人の数も少なく、転職するのが難しい可能性が高いといえるでしょう。

40代の代表的な転職理由とは

20代や30代と比べると転職するのが難しくなる40代ですが、それでも転職をして新しい挑戦をしている人は一定数存在します。そういった人たちはどのような理由で転職することを考えるようになったのでしょうか？

ここでは厚生労働省の「令和3年度雇用動向調査結果」で判明した、40代の代表的な転職理由についてご紹介いたします。

仕事内容に興味がもてない

40代で転職をした人のうち、仕事内容に興味がもてないことを理由としていた人は全体の約9.2%でした。

長年同じ仕事を続けており、ビジネスのキャリアを形成していくと、仕事で心が躍るような新鮮な経験をすることが少なくなります。これは、過去の経験で対処できるものが多くなってしまうことが理由です。

40代にもなると経験を積んだことにより、仕事に対してマンネリ感や停滞感を感じるようになってもおかしくはありません。新しい業界や業種に転職することで、新たに再出発を図る人が多くなるのも40代の特徴と言えるのではないでしょうか。

能力を活かせない

40代で転職をした人のうち、能力を活かせないことを理由としていた人は全体の約12.6%でした。

40代にもなると会社の中でもポジションが固まり、将来的に若い時よりも出世できる可能性が少なくなります。自分自身も出世する見込みがなくなり、今の会社では能力を活かすことができないという理由から転職をするのも40代の転職理由の特徴です。

人間関係の悪化

40代で転職をした人のうち、人間関係の悪化を理由として挙げていた人は全体の約23.4%でした。

人間関係の悪化を理由に転職を考える人は、年代問わずに多い傾向が見られます。特に40代は管理職になり付き合いが増える年代でもあるため、上司や部下との人間関係をどう築けばいいのか悩む人も多いようです。

また中間管理職として、経営陣と現場の板挟みに遭い、思い悩んでしまうという人も多い傾向があります。

会社の将来が不安

40代で転職をした人のうち、会社の将来が不安だったことを理由として挙げていた人は全体の約14.9%でした。

近年では社会情勢の急激な変化により、会社の業績が急に悪化したり、倒産したことにより解雇されたりする人も増えています。

そのため自分自身では現在の職場や業界から移ることを望んでいなかったとしても、自分の将来を考えて不安のある会社から転職する人も年代問わず多いようです。

労働条件が合わなかった

40代で転職をした人のうち、労働条件が合わなかったことを理由として挙げていた人は全体の約13.7%でした。

40代にもなると子供が成長して、家族との時間を大事にしたいという人も増えてきます。そのため若いうちは問題視していなかった労働時間や休日出勤なども、40代になるとできるだけ避けたいと考える人がほとんどです。

給料などでは満足していたとしても、休日や労働時間などの労働条件を重視して転職を考えはじめるのも40代の転職市場における特徴と言えるでしょう。

給料が少ない

40代で転職をした人のうち、給料が少ないことを理由として挙げていたのは全体の約13.6%でした。
将来のことを考えると現在の給料では不安だと考えて、転職を検討する人は年代問わず多い傾向にあります。

40代になると子供の教育や老後のことを考えて、できるだけ貯蓄をしておきたいと考える人も多いでしょう。そういった理由から、給料アップを達成するために40代で転職をするという人も少なからず存在します。

40代で転職に失敗する要因

40代で転職に失敗してしまう要員は下記のようなものが挙げられます。

【40代で転職に失敗する要因】

40代で転職をして失敗しないためにも、自分が当てはまっていないか確認してみましょう。

自分の能力を過信してしまっている

40代である程度ビジネスの経験を積んでいると、自分の能力を過信してしまう場合があります。
また管理職や企業の経営を行うポジションで働いている人も、40代の中には多いでしょう。

自分の豊富な経験や人の上に立つポジションのせいで「謙虚であることを忘れて自分は偉い、できる人間だ」と勘違いしてしまう人も多いです。
40代で転職をして失敗しないためには、普段の自分の会社での立場を忘れて、謙虚な気持ちで受け答えをすることが必要となります。

企業側のニーズを把握できていない

40代で転職をする場合、企業側のニーズを把握することも重要です。
前述のとおり、40代の転職市場は有効求人数も20代・30代と比べると少ないです。さらに企業としては、経験を生かしたマネジメント職や管理職で活躍できる「即戦力」を40代に求める傾向があります。

そのため企業側が「どのような人材を求めているのか」正確にニーズを把握できなければ、40代での転職は難しくなってしまうでしょう。
もっとも、企業側が求める人材の特徴やニーズを正確に把握できれば、たとえ40代からの転職であっても成功することができるでしょう。

転職動機が明確ではない

40代で転職に成功するためには「自分は何のために転職するのか」など、転職動機を明確にする必要があります。
漠然とした理由で転職しても、転職先で「思っていたのと違った」と後悔する可能性が高いです。まずは客観的に自分が転職したいと思った動機や理由を明確にしましょう。

転職で失敗する人の特徴は？

転職して失敗する人は、共通して次のような特徴を有しています。

【転職で失敗する人の特徴】

転職して失敗してしまい後悔しないためにも、自分が当てはまっていないか必ず確認しておきましょう。

会社をやめたい気持ちが先行している

今の会社をやめたいという気持ちが先行しており、焦って退職してしまう人は転職に失敗する可能性が高いです。

特に転職先を決めずに退職をした人の場合、慌てて転職先を決めてしまい、あとから「こんなはずじゃなかった…」と後悔する可能性が高くなります。

まずは現職で働きながら転職活動を続けて、転職先が自分の将来や考えに適しているのか吟味し、転職先が決まってから退職するようにしましょう。

会社を選ぶ基準を明確にできていない

会社を選ぶ基準を明確にできないまま、安易に転職をしてしまう人も失敗する可能性が高いです。

まずは自分が絶対に譲れない転職の軸を決めて、それに合致している企業を選ぶことからはじめましょう。転職の軸を決め切れていないのであれば、次のようなポイントを基準にするのがよいでしょう。

【転職先の会社を選ぶ上で基準にしたい軸】

上記の軸を基準にして、自分が譲れないものを明確にすれば、転職してから後悔することを防げるでしょう。

企業が採用したい40代の人材とは

企業が採用したい40代の人材の特徴としては、次のようなものが挙げられます。

【企業が採用したい40代の人材とは】

一般的な企業が40代の人材に求めるスキルやキャリアをしっかり把握して、転職活動に活かしましょう。

成長意欲がある

40代でも企業に採用したい人材だと思われるためには、成長意欲がなければいけません。
新しい知識やスキルを身につけ、自らを成長しようとする積極的な姿勢を見せれば、企業も「この人を採用したい」と好感をもちます。

特に現職から異業種や異職種への転職を検討している場合、成長意欲や向上心をアピールすることでプラスの評価につながる可能性があるでしょう。

会社の環境に順応できると思える謙虚さ

マネジメント職や管理職で働いていることが多い40代の場合、企業は「年下の上司とうまくやれるのか」と雇うのに慎重になりがちです。

逆に言えば、40代であったとしても、若い年代に負けないくらいの柔軟さと謙虚さがあれば、企業も不安に感じることはないので転職が難しくなることもないでしょう。

コミュニケーション能力が高い

どれだけスキルがあり経験が豊富だったとしても、企業はコミュニケーション能力が低い人材を欲しがりません。
そのため40代でも転職に成功するためには、企業の採用担当にコミュニケーション能力が高いことをアピールする必要があります。

もっとも一言でコミュニケーション能力といっても、具体的にどのような力を指しているのか説明することは難しいでしょう。
そのため、自分が強みとしているコミュニケーション能力は「仕事におけるどのような場面で発揮されるのか」というのを、過去の経験に基づいて分かりやすく企業の採用担当に説明できるように準備する必要があります。

自分のスキルや経験を会社でどう活かせるかイメージがあること

転職で失敗して後悔することを防ぐためには、自分のスキルや経験を会社でどう活かせるか具体的なイメージをもつ必要があります。
まず前提として、即戦力として活躍できる企業が求めるスキルや経験はもっていなければなりません。そのうえで、自分のスキルや経験をどう活かせるのか具体的にイメージがあり、それを企業の採用担当に分かりやすくアピールする必要があります。

40代にもなれば「マネジメント能力がある」という人は多いです。しかし企業が求めているのは、過去のマネジメントでどのような工夫をしてきたか、それによりどのような成果を生み出してきたか分かりやすく伝えることのできる人材です。

過去の成功体験やエピソードを裏付ける考え方や行動、そしてその手法を用いて自社でも活躍してくれるとアピールできれば、企業も「この人を採用したい」と思ってくれるでしょう。

給料が下がっても良いと思える覚悟

大企業からベンチャーや スタートアップへの転職は、会社のフェーズにもよりますが「現在の年収よりも ダウン」する可能性があります。

 そのため転職する場合は、 現在の年収よりも一時的に給料が下がる可能性があるという覚悟が必要です。

 ただし 自分のスキルや経験を会社でどう活かせるか イメージがあり、 自分が活躍できる会社に転職することができれば、一時的には給料が下がったとしても 最終的には給料アップも難しくありません。

まずは自分自身のスキルや経験を活かして、どのように会社に貢献できるか考えることが重要であり、 給料にこだわりすぎない姿勢というのも、転職を成功させるためには重要なポイントと言えるでしょう。

転職を成功に導くためのポイント

転職を成功に導くためには、次の3つのポイントを意識して実践しましょう。

【転職を成功に導くために意識したい3つのポイント】

それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説していきます。

キャリアプランを明確にする

40代の転職を成功に導くためには、将来のキャリアプランをどのように築いていくか明確にすることが重要です。
キャリアプランを明確にすることで、転職先を選ぶ基準が自分の中で確立して、転職活動におけるモチベーションアップにもつながります。

また企業側としても、その人のキャリアプランが分かることにより、転職や仕事に対する意欲が分かり、その人が自社に本当にあっているのか判断できます。

事前に企業側とキャリアプランを共有できていれば、将来必ず会社に貢献してくれる人材と評価されやすいので、入職後のミスマッチを防ぐことが可能です。

なぜ転職をしたいのかを整理する

40代の転職を成功させるためには、なぜ転職をしたいのか整理することが必要です。「転職するうえで譲れない軸」を自分で決めて、軸に沿ってぶれずに転職活動を進めましょう。

軸に沿って転職活動を進めることで、転職した後から自分の思っていたのとは違うといった後悔することを防げます。

転職エージェントに相談をする

40代の転職を成功させるためには、転職エージェントに相談するのがおすすめです。転職エージェントに相談した場合、次のようなメリットがあります。

【転職エージェントに相談するメリット】

BNGパートナーズでは、これまで多くの30~40代の転職をサポートしてきました。転職サポート経験が豊富なアドバイザーが、納得のいく転職ができるようにサポートいたします。

まとめ

40代の転職は、他の年代と比べるといばらの道かもしれません。

しかし自分のスキルや経験をどのように活かせるか明確にして、将来のやりたいことやキャリアプランをしっかり形成すれば、40代であっても転職に成功する可能性はあります。

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