チームマネジメントとは?必要とされるリーダー像と成功のポイント

組織に属していると必要となるチームマネジメント。自分の目指す理想の上司と部下やチームメンバーの思想に乖離があるとなかなかうまくいかないこともあります。この記事では、チームマネジメントの概要から成功のポイント、必要なスキルなどをご紹介します。

目次[非表示]

  1. チームマネジメントとは
  2. チームマネジメントで陥りやすい課題とは?
  3. チームマネジメントをするうえで重要となるスキルとは?
  4. チームマネジメントを成功させるポイントとは?
  5. マネージャーとしてもっておきたいマインドセット
  6. まとめ

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チームマネジメントとは

チームマネジメントとは、目標を達成するための仕組みを構築したり、従業員のタスクを調整したりして、一人ひとりのパフォーマンスを向上させることです。

チームマネジメントが重要な理由

近年は働き方改革の推進などにより労働時間が削減されている傾向にあるため、企業は生産性の向上を求められています。短い時間のなかで高いパフォーマンスを発揮し、企業目標を達成する必要があるためです。

そこで注目されるようになったのがチームマネジメントです。チームマネジメントの導入により、個人のパフォーマンスを向上させるだけでなく「業務プロセスの改善につながる」「業務を効率化できる」などの効果を得られるため、各企業が注目しているというわけです。このように、チームマネジメントは企業にとってさまざまなメリットをもたらす重要な存在となっています。

チームマネジメントで陥りやすい課題とは?

チームマネジメントで陥りやすい課題は次の通りです。

・メンバーのモチベーションを維持できない

・マネジメントリソースの不足

・メンバーとのコミュニケーション不足

それぞれの詳細と対策について解説します。

メンバーのモチベーションを維持できない

チームマネジメントを行うにあたって、高い目標設定などが原因で、メンバーのモチベーション維持ができないことがあります。メンバーのモチベーション維持ができていないと、チームの長期的な成長が望めません。

そのため、リーダーはメンバーに重要な仕事を割り振るなどして、モチベーションの維持・向上を図る必要があります。たとえ割り振った仕事が失敗に終わったとしても、長い目で見ればチームの成長につながるでしょう。

マネジメントリソースの不足

国内にあるほとんどの企業では、本業の傍らでマネジメント業務を行うため、一人ひとりのマネジメントにかける時間が不足しやすいです。

そのため、リーダーは一人で業務を抱え込みすぎないことが重要になります。とくに能力の高い人材がリーダーを務めると「自分がやったほうが速い」となるため顕著にこの傾向が表れます。

マネジメントリソースを不足させないためには、リーダーが積極的に仕事を割り振れるような環境を作ることが重要だと言えるでしょう。

メンバーとのコミュニケーション不足

リーダーは本業の傍らでマネジメントを行うためリソースが枯渇しやすいです。そのため、コミュニケーション不足を引き起こす可能性が高い傾向にあります。とくに、コロナ禍を通してリモートでのやり取りが増えたことにより、コミュニケーション不足がより起きやすくなっています。

コミュニケーションが円滑になると、チームごとの目標や、成功体験の共有などが活発になるため、チーム全体の成長が加速します。リーダーは自発的にコミュニケーションをとったり、コミュニケーションが生まれやすくなる仕組みを構築したりすることが重要だと言えるでしょう。

チームマネジメントをするうえで重要となるスキルとは?

チームマネジメントをするうえで重要となるスキルは次の通りです。

・コーチング力

・スケジュール・タスク管理能力

・コミュニケーション力

・目標設定力

・統率力

どういったスキルがあればチームマネジメントを円滑に進められるのでしょうか。

以下にて詳しく解説します。

コーチング力

コーチング力とは、コミュニケーションを取りながら相手の可能性を引き出したうえで行動を促し、成果につなげてもらうために支援することです。

チームで掲げた目標を達成するために何をすべきなのかを明確にしてもらい、その人の良さが活かせるようにアドバイスすることもコーチング力に含まれます。

スケジュール・タスク管理能力

スケジュール・タスク管理能力とは、目標達成に向けたスケジュールやタスクを適宜調整するなどして、適切な段取りを行うことです。具体的には、チームの目標達成から逆算し、綿密なスケジュールを立て、状況に応じて適宜調整を加えます。

リーダーだけがスケジュールを把握している状態では、生じた遅れを把握できない可能性があるため、メンバー全員でスケジュールを把握するこが大切です。

コミュニケーション力

チームマネジメントをする際に求められるコミュニケーション力とは、単に距離を縮めるだけでなく、メンバーの不満や悩みを引き出すような関わり方ができる力を指します。コミュニケーション力がないと、「メンバーが気を遣って相談しない」「仕事に対するモチベーションを低下させてしまう」などといった悪い影響をもたらします。

そのため、リーダーは積極的にコミュニケーションをとるだけでなく、各メンバーの状況を把握しておくことが大切です。その際、メンバー同士がコミュニケーションをとれているかも随時チェックしましょう。

目標設定力

目標設定力とは、チームやメンバーが掲げるゴールを達成するための目標を適切に設定する力です。

たとえば、チームで売上1,000万円を達成するというゴールがあったとします。このとき、漠然とゴールを追うだけでは、行うべきタスクを定量的に把握できないため、達成につながりにくくなります。

リーダーは売上1,000万円を達成するために必要な目標を、各メンバーのポテンシャルなどを把握したうえで適切に設定しなければなりません。このとき必要になるのが目標設定力です。

統率力

統率力とは、目標の達成に向けてチームを引っ張っていく力です。どのようにして統率を図るかは、その人の適性やポテンシャルなどによって異なります。

たとえば、リーダー自らが行動して成果を出し、後ろから付いてきてもらうことで統率を図るタイプがあります。リーダーシップについては「リーダーシップとは」でも解説していますので併せてお読みください。

チームマネジメントを成功させるポイントとは?

チームマネジメントを成功させるポイントは次の通りです。

・メンバーと密にコミュニケーションをとる

・課題やタスクなどの細かい情報も共有し合う

・チームの目標を明確化する

・メンバーが働きやすい環境をつくる

・自分自身が管理業務に集中できるようにタスクを調整する

それぞれのポイントについて解説します。

メンバーと密にコミュニケーションをとる

前述の通り、チーム内のコミュニケーションは非常に大切です。

そのため、リーダーは普段から何気ない会話をしたり、ミーティングなどの機会を設けて積極的にコミュニケーションを図ったりする必要があります。ミーティングを設ければメンバー間でのコミュニケーションを活発化することも可能です。

個別での面談を行い、メンバー一人ひとりの長所・短所を把握しておくのも効果的です。

課題やタスクなどの細かい情報も共有し合う

チームの課題や個々のタスクといった細かい情報を共有するのも効果的です。あらかじめプロジェクトの目的や期日などを設定しておくことで、進捗管理や課題の明確化などを行いやすくなります。

チャットツールを導入することで、細かな情報共有も行いやすくなるでしょう。

チームの目標を明確化する

チームの目標は必ず明確化しておきましょう。目標の明確化により、仕事の意義やプロジェクトの意図をメンバーが理解しやすくなるためです。プロジェクトの意図を理解してもらうことで、個人の主体性が上がるため、目標達成率も向上するでしょう。

また、目標を達成した際のメリットを伝えることで、モチベーションの向上を図ることも可能です。

メンバーが働きやすい環境をつくる

メンバーが働きやすい環境を作ることも、チームマネジメントを行うリーダーの役割です。

たとえば、メンバーが発言しやすい風通しの良い雰囲気や、具体的な制度を作ることなどが例として挙げられます。

風通しの良い雰囲気は、定期的に意見交換できる機会を設けることで作れます。

具体的な制度に関しては、メンバーがストレスなく働けるよう、休憩や休暇といった制度を整えるのが効果的です。

また、不公平感が出ないような人事評価制度の構築などもモチベーション向上につながります。

自分自身が管理業務に集中できるようにタスクを調整する

マネジメント業務に集中できるよう、リーダー自身のタスクを調整することも大切です。

マネジメント業務に十分な時間を割けていないと感じる場合は、上司に相談してもよいでしょう。

自身のタスクをメンバーに割り振ることで調整する方法もあります。その際は、メンバーが業務過多にならないよう十分に注意することが大切です。

マネージャーとしてもっておきたいマインドセット

マネージャーとしてもっておきたいマインドセットは下記の通りです。

・寛容な心をもつ

・自分自身がぶれない目標を作る

・メンバーの多様性を受け入れる

・互いに信頼できる関係をつくる

さらに詳しく見ていきましょう。

寛容な心をもつ

リーダーはIQよりもEQ(心の知能指数)を重視する見方もあるため、寛容な心をもつことが大事であると言えます。

たとえば、企業によっては自分より学歴の高い人材をマネジメントすることもあります。その際は卑屈的にならず、寛容な心をもって接することが大切です。部下がもつ高いポテンシャルをチーム内でどう活かすかを考えましょう。

自分自身がぶれない目標を作る

世界的に有名なアメリカの経営学者であるドラッカー氏は「リーダーに唯一必要なのは真摯さである」と述べています。そんな真摯さをメンバーに伝えるためには、自分自身がぶれない目標をもつことが大切です。

ぶれずに目標へ突き進んでいくリーダーを見れば、メンバーも自然と付いてきてくれるでしょう。

メンバーの多様性を受け入れる

メンバーの多様性を受け入れることで信頼関係が構築され、チームの成長につながります。

そのため、統率力や実務能力に自信がない人は、まずメンバーを知ることから始めるとよいです。

また、メンバーについての理解を深めることも大切ですが、自分自身の変革を行うことも重要になります。

メンバーへ指示するだけでなく「自分が変わることで与えられる影響」についても考えてみるとよいでしょう。

互いに信頼できる関係をつくる

互いに信頼できる関係を作ることで、目標の達成だけでなく、チームの成長にもつながります。

相手に信頼してもらうためには、まず相手を信頼しなければなりません。そのため、ときには重要な仕事をメンバーに割り振ったり、プロジェクトの一端を任せたりすることが大切です。

相手を信頼する姿勢を見せれば、自分自身も信頼してもらいやすくなるでしょう。

まとめ

本記事では「チームマネジメントに必要なスキル」「チームマネジメントを成功させるポイント」などを紹介しました。

チームマネジメントを成功させるのは難しいですが、正しい手順を踏み、真摯に対応することで部下も自然と付いてきます。

「もっとマネジメントスキルを強化したい」という人は、CxO・ハイキャリア転職を視野に入れておくとよいでしょう。スタートアップでCxOとして従事することで、自身のキャリアアップはもちろん、これまでになかった大きなやりがいを感じられます。

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