キャディ・芳賀亮太 × BNGパートナーズ・岡本勇一|NEXTユニコーンが語る、投資家への確かな訴求とイノベーションを生む採用戦略【後編】

シリーズCラウンドにおいて総額118億円の資金調達を達成し、日本経済新聞社がまとめた2023年の「NEXTユニコーン」の一つにも選出されたキャディ株式会社。これが裏付けるように、2017年にたった3名からスタートしたキャディ社は圧倒的な成長を遂げ、いまや、従業員は500名以上。その目覚ましい歩みを牽引する一人が2021年4月に同社へジョインし、コーポレート本部長を務める芳賀亮太氏です。

芳賀氏は三菱商社に入社し、留学によってMBAを取得。その後、PEファンドであるカーライルに活躍の場を移し、40歳を前にスタートアップ企業であるキャディ社へと転職を遂げた経歴の持ち主です。

前編では投資を引き出す、確かで、熟考されたエクイティ戦略が明らかになりましたが、調達した資金を成長という実績に変換するのは“人”。そこで後編では、キャディ社のキーマンである芳賀氏と、あらゆる採用の最前線を知るBNGパートナーズ・岡本勇一の対談から、さらなる成長を生み出すための採用戦略に迫ります。

属人化をアセット化し、その上に新たな企業価値を築く

岡本:川上から川下まで、シームレスに流れるような製造業の未来を築く。芳賀さんの話にわくわくさせられますが、“モノづくり産業のポテンシャルを解放する”というキャディ社のミッションの背景にある課題。この解放すべきポテンシャルというのも、バリューチェーン間の分断にあるのでしょうか?

芳賀:そうですね。製造業は伝統的な産業ですが、各人が各領域に特化している側面が大いにあります。設計なら設計、調達なら調達、生産なら生産というように、要はノウハウとデータの属人化です。企業ごとに非常に高い技術を有しているものの、それがけっして外にはシェアされない。また、そうした企業と取引をする際にも、相手企業のクセのようなものがシェアされづらく、結果、継承されにくいという。

そうしたバリューチェーン間の分断に対し、私たちが「CADDi DRAWER」を通じてやろうとしていることは、図面はもちろん、そこに付随した情報から見えてくる企業ごとのクセも含め、データとしてクラウド上に集約し、見える化し、誰もがアクセスできるようにすることです。属人化しているためにアセット化されていない情報を蓄積し、そのアセットの上に新たな企業価値を築いていただけるような世界観を目指しています。

“まだまだ”の認識が可能にする、腰を据えた人材採用

岡本:そうした世界観を築くには、適切な人材採用が欠かせないはずです。私たちBNGパートナーズも御社の採用を支援させていただいておりますが、改めて、キャディ社の採用戦略について聞かせてください。

芳賀:まず、直近にも人材をご紹介いただき、ありがとうございます。これはBNGさんにご紹介いただく際も同様に、採用の視点として欠かせないのが、我々が掲げている「大胆・卓越・一丸・至誠」というバリューです。例えば、大胆さ。私たちが向き合う課題は、普通なら投げ出したくなるほどに難解です。それでも、答えにたどり着けるだけの大胆な思考力を持った人材を求めています。具体的な戦略以前に、バリューへのフィット感を含めた人材要件を明確に整理する。これが結果的に、戦略の軸になっていますね。

岡本:いかに自社のバリューにフィットするか。これは御社の採用支援を通じて、強く感じていることです。同時にキャディ社は切羽詰まった採用は絶対にせず、スキルに関しても一切の妥協がない。先を見据えた採用をされているからこそ、バリューにもスキルにも妥協のない人材獲得が可能なのかな、と。

芳賀:製造業という巨大なマーケットに対し、私たちはまだまだちっぽけな存在である。前提にこうした認識があるために、先を見据えた採用ができるのかもしれません。解決すべき課題が難解であるからこそ、私たちはしっかりと腰を据え、向き合わなくてはなりません。2017年にたった3名でスタートしたキャディも、今では500名以上の規模です。それでも“まだまだ”という意識は全く変わりません。

同時に、難解な課題に取り組んでいるからこそ、難しさに興奮する人材が多く活躍しています。BNGさんにご紹介いただいた、プロダクトセキュリティの人材もその一例です。彼は素晴らしいキャリアを持ち、我々より規模も知名度も優れた企業に身を置くことのできる人材です。しかし、課題の難しさに惹かれ、企業規模ではなく、やり甲斐を選択する。これはもしかすると、弊社全体に共通するカルチャーかもしれません。

あらゆる背景を持つ人材の集積がイノベーションを生む

岡本:難しさに惹かれ、やり甲斐を選択するという姿勢は、芳賀さんも同様ですね。そして、これも御社の採用戦略の一つであるはずです。非常に緻密な採用をされることも、キャディ社の特徴のように感じています。代表まで交えながらワークサンプルを実施するというケースは、なかなか見受けられません。

芳賀:課題解決が、いかに可能な人材かを見極める。ワークサンプルに関しては、これに尽きます。スキルとガッツのある人材であれば、一定のワークはするはずです。しかし、製造業は不確実性の高い世界です。すると、与えられた課題を解決するだけでは事足りません。課題解決に必要な思考力を見るためのワークサンプルですが、私たちの場合は一つの題材をベースに正解を求めるのではなく、議論の形式を取っています。

議論をすると当然、そこには各人の考え方が噴出しますよね。すると、その人自身の考えた解決への道筋だけでなく、反対意見のある人をどう説得するのか、他の意見を交えながら、どのような結論を導き出すのか、そこまで見ることができます。企業というのは人材の集合体。一人の思考力ではなく、さまざまなバックグラウンドを持った優秀な人材の思考が折り重なってこそ、イノベーションが起きるはずです。

日本が“ジャパン・アズ・ナンバーワン”と賞賛された時代も同様に、その屋台骨である製造業には、優秀な人材が寄り集まっていたはずです。私たちキャディが製造業の抱える課題を解決するためにも、より多くの優秀な人材が必要になります。バリューにもスキルにも、課題解決のための思考力にも妥協しない。すると、ハードルを高く感じられるかもしれませんが、だからこそ、おもしろい仕事であるはずです。

いい人材なくしては、モノもカネもけっして生まれない

岡本:ありがとうございます。お話をお聞きしていると、人的資本の重要性が改めて浮き彫りになるようですね。そして、芳賀さんのお話にわくわくさせられるからこそ、背筋が正される思いです。人材採用という入り口にとどまらず、人的資本という観点からより深く、支援をしていかなければ、と。

芳賀:それは心強いお言葉です。人的資本という言葉に象徴されるように、企業においてヒトは財産ですよね。昔から経営資源はヒト・モノ・カネと言われますが、いい人材なくしてモノは作れず、カネの調達もできません。一方、何もかもが万能なスーパーマンは、この世界にほんのわずか。そうである以上、やはり、各人の強みを集結させ、適切に配置し、最大化することが重要です。優秀な方に仲間になっていただくのはもちろん、私たちはそうした方がより活躍でき、成長できる企業であり続けることを目指しています。

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