組織課題に直面した
ウィルゲートが
幹部採用に取り組む理由

株式会社ウィルゲート 吉岡 諒 氏

吉岡 諒 氏

株式会社ウィルゲート
専務取締役COO 共同創業者

1986年岡山県岡山市出身。慶応義塾大学経済学部卒業。代表取締役小島梨揮氏と共に2006年に株式会社ウィルゲートを設立。設立以来、2000社以上のWebマーケティングの課題解決提案を行った個人実績を持つ。2012年に「 サグーワークス 」、2014年に「 暮らしニスタ 」という自社メディアをリリース。現在はCOOとして全サービスの掌管役員を務める。

株式会社ウィルゲート(以下、ウィルゲート)は、2006年に小島 梨揮氏と小学校1年からの 幼馴染の吉岡 諒氏(以下、吉岡氏)の2人が学生起業したベンチャー企業。5300社の取引実績を誇るコンテンツマーケティング事業と記事作成サービス「サグーワークス」を主軸に、 株式会社主婦の友社と共同運営によるユーザー投稿型メディア「暮らしニスタ」「Milly」などメディア事業にも注力する。
創業3年目で組織崩壊・倒産危機を迎え、社員は1/3に減り、併せて個人借金1億円を背負った小島氏と吉岡氏。そこから採用・人材方針を一転し、見事に復帰。今では約150名の組織へと成長した。度重なる組織課題に直面しながらも幾度も乗り越えてきた同社が、BNGパートーナーズの「エグゼクティブサーチ」を利用した理由とは?それは、同社がさらなる成長を目指すために不可欠な事業家人材を欲していたからだ。今回は、株式会社ウィルゲート専務取締役COO兼共同創業者・吉岡氏にインタビューを実施した。

高校卒業直後に幼馴染と起業。
順調な滑り出しから一転、組織崩壊で個人借金1億円を背負う。

2019年4月で14期目を迎え、社員数は約150人になるウィルゲート。高校卒業して間もない小島氏と吉岡氏の2人で起業し、2006年に設立されたベンチャー企業だ。設立2期目の2008年には社員数は30名まで急成長、約1億円の資金調達も行っていた。サイバーエージェントの藤田氏やライブドアの堀江氏などにも影響され、「ITで起業して、やるからには最年少上場だ」と意気込んでいた。とにかく急成長を目指していたと吉岡氏は当時を振り返る。

吉岡氏:とにかく急成長することに必死だった私たちは、いきなり30名まで中途採用をしました。当時の採用要件は実績と能力のみ。前職が有名・大手企業のトップ営業など輝かしい実績を誇る猛者たちがウィルゲートの面接を受けに来たんです。就職経験もない私たちは、面接などやったことがないので、履歴書の実績を見て判断。人柄を見るような質問など一つもしていませんでしたし、面接で見極めるというよりは入社してもらえるようにメリットばかりを伝えて、口説いているような状態でした。そこからは様々な課題に直面しました。

創業当初、実績・能力ベースで採用してしまったことから組織は最悪な方向へと向かう。まず社員が30人に増えても、売上は上がらず、2期目に約3000万円の赤字を出してしまう。投資家とも揉め、株式を買い戻すことになり、吉岡氏と小島氏は個人借金を1億円ほど背負うことに。追い討ちをかけるように社員は30名から10名ほどに減っていった。社内ではこれを「ウィルゲートショック」と呼んでいる。

吉岡氏:当時の失敗を振り返ると、能力・スキルベースで人を採用してしまった他に、面接時にベンチャー企業の良い側面しか話をしていなかったことも原因の一つです。「うちの会社は絶対に伸びるから、今入社したら勝ち馬に乗ったようなもんですよ」とそんなことばかり言っていました。嘘をついていた訳ではなく本当に成長できると盲信していたんです。その一方で私たちの会社にしっかりとした仕組みがあるわけでもなく、あるのは机と名刺ぐらいの状態でした。

頑張って働いている人を影で馬鹿にするなど、組織風土は悪くなる一方で、仕組みの整った大手企業から入社した者からの若い経営陣への非難は後を絶たなかった。自社の顧客リストを持って競合企業に転職されたり、ウィルゲートを買収することになったので契約を切り替えて下さいというデマを流されたり、ウィルゲートから給料を貰いながら別の会社の仕事をしていたりということが日常茶飯事で起きていた。そこから心機一転、形骸化されていた経営理念を見直し、採用方針を真反対に変えたと語る。

形骸化された経営理念と採用方針を一新。
組織が高評価されるほどに。

吉岡氏:改めて会社の経営理念や、ウィルゲートが何のために存在しているのかを深く考えるようになりました。そして今では、「一人ひとりの『will』を実現する」という経営理念を掲げています。willというのは、その人の想い、やりたいこと。事業をやっている人や働いている皆さんは、熱い想いを持っていると思うのです。私たちはインターネットを使って、熱い想いを持つ人たちの『will』を実現するお手伝いをしていこうと決めました。さらには「​WinG​」という行動指針も定め、一緒に働く仲間に何を大切にしてほしいのかをしっかりと意識してもらえる体制をつくりました。そんなことを考えるようになったのも、組織作りに失敗して倒産しかけた経験があるからこそだと思います。

組織改革後のウィルゲートは外部からの評価も高い。世界最大級の意識調査機関Great Place To Work(R)が実施した日本における『働きがいのある会社』ランキングでは、7年間連続でベストカンパニーに​選出​。また、株式会社リンクアンドモチベーションが実施した社員アンケートによる企業評価では、ベストモチベーションカンパニーアワードを4度受賞している。

では、組織作りに一度失敗した経験から、採用面接時にどのように相手を見るようになったのか。そして、採用方針で大事にしていることは何なのだろうか。

吉岡氏:実際には相手に合わせて様々な質問をしているのですが、質問の一例をご紹介します。「今まで仕事してきた中で一番嬉しかったことは何ですか?」と聞いたときに自身の栄光をひたすら語る人がいます。自分中心で利己的な方に質問をすると、仕事において部下のキャリアやwillを考えていたり、プライベートでも利他的な面がうかがえたりするようなエピソードは出てきません。採用の時に重要視しているのは、ウィルゲートのカルチャーに合っているか。自分だけではなく「三方よし」でお客様や周りの人への思いやりがあるか、 そして誠実さがあるかです。こうした考えを持っている人を採用するために、エントリーマネジメントを重視しています。入社してから、いきなりスタンスが変わるということはほとんどないですからね。

また、社員が3分の1に減った2008年当時、私たちが主力事業として行っていたSEOのサービスはまだ最先端技術でした。そのため、SEO経験者を中途採用することは非常に難しい。創業期に実績・スキルベースで採用して失敗しまった経験も重なり、技術よりも人柄を見ていました。当時の採用キャッチコピーは、「技術に心はついてこないが、心に技術はついてくる」でした。採用基準ができた以降の採用は「何をやるかより、誰とやるか」という訴求方法でしたね。企業の魅力を訴求する4P*で言うところの、Peopleの部分をとにかく重視していました。

吉岡氏:当時の失敗を振り返ると、能力・スキルベースで人を採用してしまった他に、面接時にベンチャー企業の良い側面しか話をしていなかったことも原因の一つです。「うちの会社は絶対に伸びるから、今入社したら勝ち馬に乗ったようなもんですよ」とそんなことばかり言っていました。嘘をついていた訳ではなく本当に成長できると盲信していたんです。その一方で私たちの会社にしっかりとした仕組みがあるわけでもなく、あるのは机と名刺ぐらいの状態でした。

頑張って働いている人を影で馬鹿にするなど、組織風土は悪くなる一方で、仕組みの整った大手企業から入社した者からの若い経営陣への非難は後を絶たなかった。自社の顧客リストを持って競合企業に転職されたり、ウィルゲートを買収することになったので契約を切り替えて下さいというデマを流されたり、ウィルゲートから給料を貰いながら別の会社の仕事をしていたりということが日常茶飯事で起きていた。そこから心機一転、形骸化されていた経営理念を見直し、採用方針を真反対に変えたと語る。

ウィルゲートって何をやる会社なんだっけ?
新たに表面化した組織課題

「ウィルゲートショック」が起きた2008年当時、同社が主力事業として行っていたSEO は、新規性が高く経験者も希少であるため中途採用は不可能だった。創業期の反省も重なり、2010年以降は人柄やポテンシャルを重視し、新卒採用を積極的に行うようになった。 いわゆる企業の魅力を訴求する4P*の「People」の部分だ。しかし、ここでまた新たな組織課題が発生したという。

※参照 :​ リンクアンドモチベーション社の提唱する、従業員のエンゲージメントに影響を与える4P:Philosophy(理念・目的)・Profession(仕事・事業)・People(人材・風土)・ Privilege(特権・待遇)のこと。社会心理学の考えに基づいて整理されたこれらの要素が満たされるとき、人はその企業を魅力的に感じ、働くモチベーションが高まる。

吉岡氏:社員が「ウィルゲートって素敵な仲間が多いけど、何をやる会社なんだっけ?」と 目的を見失ってしまうという問題が起きてしまいました。人が魅力で入ったけど、事業のミッションや仕事で魅力づけが強くされていなかったため、キャリアに悩む若手が多く出てきたのです。そこで改めて、「People」だけでなく、「Profession」や「Philosophy」の部 分をマネジメントする必要があると気づきました。そこで、「何をやるかより、誰とやるか」だけではなく、「なぜやるのか」という理念への共感も求めるように適宜変えていきました。その辺りから経営理念も定着するようになっていきましたね。

組織を作り上げていく上で、外部の知見を効果的に活用することも重要だったと語る。

吉岡氏:組織の状態を常に見て課題解決策を講じることができたのは、組織創りのプロであ るリンクアンドモチベーションさんに2012年から支援いただいていることが大きいです。 10代の優秀なプロスポーツ選手はいるけど、10代のすごい経営者はいないといわれるように、マネジメントと経営だけは経験がモノをいうと正直思いますね。

事業立ち上げ経験の豊富な人材獲得が急務に。
ウィルゲートが幹部採用サービスを利用するワケ

プロの知見を活用し、組織作りも順調に進んでいるように思えるウィルゲートが、なぜこのタイミングで、BNGパートナーズの幹部採用サービスを利用したのだろうか。そこには、2008年に一度は倒産しかけるも、新卒を中心に採用を強化し、5年で社員が90人増加した同社ならではの課題があった。

吉岡氏:急成長して100人規模の会社になった2013年当時は、ある程度は仕組み化も進み、 SEO事業も順調で人手が必要なフェーズでした。ただ、若いメンバーが中心であるため、 入社3年目の新卒社員が部下20名のマネジメントを任されている状態。最初、自分たちもマネジメントに苦しんだように、彼らもまだ若く経験が足りないので戦略マネジメントとメンバーマネジメントを両立できないんですよね。すると間も無く、「あのマネージャーは戦略を示してくれない」とか「あの人は本当にマネージャーで大丈夫?」といった声も挙がるようになってしまいました。

一方で、2つの外部環境の変化があり、2012年は大きな転換期となりました。1つは、ウィルゲートが情報漏洩の事故を起こしてしまったこと。月粗利3000万円の事業がそれによって事業停止に。いつ潰れてもおかしくないような状況に追い討ちをかけるように、Googleのアルゴリズムが大きく変更。外部リンク中心からコンテンツが重要になるようにシフトしたことで、主力事業のビジネスモデルが揺らぎました。組織面のマネジメントも求められる中で、メンバーマネジメントができるだけでなく事業を作れるような人材の獲得が急務に。そこで、BNGパートナーズさんの幹部採用サービスを利用することになったのです。

どのようにして事業家人材がウィルゲートに集まったのか

幹部クラスとなる事業家人材を採用したい際、「果たして、自社に入ってくれるのだろうか?」といった悩みは尽きないだろう。では、ウィルゲートは事業化人材である彼らとどうのようにして一緒に働くことになったのだろうか。

吉岡氏:2007年に入社の北川と、2010年に入社した山中(現在は独立し、退職)の2人は、 採用サイトを見て入社しました。今でこそwantedlyなどで採用募集しているスタートアップは多いですが、2007-2010年は採用サイトのコンテンツ作りに注力している会社が貴重でした。当時のウィルゲートは誰にも知られていないような会社。それでも二人は、30人未満 のベンチャーだからこそチャンスがあるということを理解してくれて応募してくれました。

起業経験のある鈴政は2012年に入社し、「サグーワークス」という現在の主力事業を立ち上げて担当役員に。また、2014年度の年間ソフトバンクグループ最優秀社員賞を受賞した後に、光通信の子会社のe-まちタウン株式会社の代表に就任し、事業を黒字化させた経験を持つ藤原のような人財を採用できたのは、私たちの会社のステージが上がってきたからではないかと思います。彼の場合、10年のビジネスパートナーで知り合いだったのですが、採用時には3週連続でゴルフに行き、一緒に働いてほしいと熱烈に口説きました。その甲斐あり、2018年から入社してきてくれたのです。役員の中でもエージェント経由で弊社に入社したのは鶴飼だけなんですよね。

万全な経営陣の体制に見えるが、なぜ幹部採用を?

コアメンバーが揃っているように見える中で、ウィルゲートがBNGパートナーズのサービスを利用する理由。それは、次のステージへと進歩し、社会に対する影響度を高めていこうとする想いだ。

吉岡氏:具体的な数字を述べることはできないですが、現在のところ上場できるくらいの事業規模になってきました。特にサグーワークスが前年比で2倍弱の成長をしており、サービス開始6年で2900社に導入してもらっています。直近だと月に50社ほど増加しており、まだまだ成長余地があります。

ただ、弊社としては上場したり、時価総額を上げていったりすることはゴールではありませ ん。社会に対する影響度を大きくしたいのです。そのためには、売上100億円以上の会社にならないと、社会から本当に必要とされないと考えています。
今後の大きな成長を目指す中で新しい事業を作っていくためにも、新たな事業を立ち上げていく役員クラスの人財が欲しいと思い、BNGパートナーズさんのもとへ問い合わた次第です。

実は、ウィルゲートがこの2年でもっとも注力している採用手法がリファラルだという。過去3年の社員紹介経由の入社人数は4人→7人→15人と増えて来ている。では、リファラルに注力する理由は何にあるのか。リファラルのメリットとはどこにあるのだろうか。

吉岡氏:そもそも、デジタルマーケティング業界は優秀な経験者の母集団が非常に少ないです。中途採用の転職市場では中々見つかりません。それならば、転職サイトに出回っていない人を連れてくるしかないと考えました。ウィルゲートで活躍している社員が優秀な友人を紹介してくれるようになり、中途採用に占めるリファラル採用比率は50%を超えました。

リファラル採用を成功させるためには、2つポイントがあります。1つ目は会社へのエンゲージメントがベースにあること。2つ目はリファラル採用の専門のプロジェクトチームを作ることです。
そこで弊社では、自主的に採用に協力したいと思ってくれる成果を出しているメンバーのみで構成されたリファラル採用専門チームを作りました。その上で、例えば一人につき20名、一緒に働きたいと思う友人をリストアップします。15人のチームであれば、300人のリストができます。1年スパンで見れば、300人の中で10~20人は転職の可能性があるので、 適切なタイミングでアプローチしていくことで、リファラル採用の成果が出るようになりました。

優秀な人財をリファラルで集めながらも、幹部クラスの人財はなかなかリファラル採用でも母集団が形成できないので、BNGパートナーズさんに幹部採用をお願いしております。

数あるエージェントの中で、なぜBNGパートナーズを選んだ?

吉岡氏:BNGパートナーズさんがベンチャーに興味のあるエグゼクティブクラスの人を囲い込んでいるからです。昔に比べればウィルゲートも会社のステージが少しずつ上ってきて、幹部人財も口説きやすくなってきています。ただ、そもそもベンチャー企業に興味がない人を口説くのは厳しいですよね。BNGパートナーズさんは、あらかじめベンチャー領域に挑戦したい層を囲い込んでおり、優秀な人も多かったのが決め手です。

BNGパートナーズ経由で今回入社した方はどんな方?

吉岡氏:今回弊社に入社した方はメディア事業をやっている上場企業で、事業部長をやっていてマーケティングにもシステム開発にも強い方です。優秀かつ魅力的な方なので、別の会社からも強くアプローチを受けていました。私だけではなく、藤原と共に熱烈に口説きました。具体的には藤原がその方に手紙を5枚くらい書き「今のウィルゲートはこういう事業ステージだから、あなたの力が必要です。」とアプローチを重ねたのです。細かい内容まではここではお話できませんが、情熱のある経営陣と共に働きたいと言っていた方だったので、それが見事に刺さり、無事に弊社に入社を決めてくれました。

組織再編と新規事業創造。
その先に目指すもの

今後、どのような未来をウィルゲートは目指しているのかを最後に伺った。

吉岡氏:まず事業については、100億円を超える売上を目指しているので既存事業を大きく伸ばしながらも、各役員が新規事業を立ち上げようとしています。今後は会社の成長率にこだわり、社員一人あたりの生産性をより高めることがテーマです。

また、改めて組織創りに注力していきたいと考えています。今までは一緒に働く仲間の魅力に惹かれて入社される方は多いのですが、今後は「ウィルゲートが世の中を、こう変えていくから、僕・私はウィルゲートに入りたいんだ」という方をもっと増やしていきたいと思っています。だからこそ、現状の事業の魅力を伝えていくこと、そして事業の一番上にあるウィルゲートの理念やミッションを磨き込んで、さらに魅力的なものにすることが重要です。素敵な仲間をもっと増やして、次のステージに向かっていきます。

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