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株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ 代表取締役 田島聡一氏

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■経歴

大学卒業後、1997年4月に当時のさくら銀行(現:三井住友銀行)に入行しました。約8年間にわたり銀行業務に携わる中で、担当させていただいた多くの経営者から「新たな設備投資をしたい」「こういう新規事業がしたい」と言った前向きな相談をいただいていました。しかし、当時のメガバンクは不良債権問題による公的資金の注入や経営統合など激動の時代だったこともあり、しっかりとした過去の実績や財務基盤がないとなかなか前向きな融資をすることはできませんでした。

 

そんな状況下で、経営者の本気の思いに応えたいという気持ちと、銀行員としての自分ができることのGAPがどんどん大きくなっていきました。銀行員を選んだのは、若くして経営者に会える仕事であるということと、ファイナンスという形で企業を積極的にサポートすることで、少しでも産業を強くすることに関わりたい、という思いが強かったからなのですが、入行して5年が経過するあたりから、過去の実績を見て融資するより、未来の可能性を読んで投資する方が自分に合っているのではないかと考え始めていました。そんな時、当時サイバーエージェント(以下:CA)で金融事業を立ち上げていた西條さん(現WIL共同創業者COO)が、金融に精通した野心のある人材を探しているとのことで、とある方に声を掛けていただき、当時設立して間もなかったCAの金融子会社で、西條さんが代表を務めるシーエー・キャピタル(以下:CAC)に入社しました。

 

CACには当時、ベンチャーキャピタル事業・FX事業の2事業があったのですが、私は主に株式情報を個人に提供する金融メディアの新規立上げに関わらせていただきました(この金融メディアは後に上場企業に売却)。そして、2006年4月にベンチャーキャピタル事業をCACから切り出し、サイバーエージェント・インベストメント(現サイバーエージェント・ベンチャーズ(以下:CAV))を設立、そこでキャピタリストとしてインデックスデジタル(現シナジーマーケティング)やウノウ、フルスピードやクルーズなどに投資させていただきました。そして2010年8月より代表取締役に就任し、現在は8ヶ国11拠点にてシード・アーリーステージのネットビジネスに積極的に投資活動を行っています。 拠点MAP ※画像クリックでポートフォリオ表示

 

 

■投資戦略

現在、日本・韓国・中国・台湾・ベトナム・インドネシア・タイ・アメリカにて、総勢30名のメンバーで投資活動を行っています。投資ターゲット領域は、広義でいうコンシューマービジネスが中心です。具体的には、衣(アパレルEC、美容健康情報メディアなど)・食(飲食店情報メディア、レシピサービスなど)・住(不動産仲介サービスなど)・購買関連(ECマーケットプレイス、特化型EC、価格比較サイト、決済ソリューションなど)・エンターテイメント(音楽、ゲームなど)・教育(イーラーニングなど)、そしてそれらのネットサービスをユーザーに届けるネット広告領域(ネット広告代理店、アドネットワーク・テクノロジーなど)を主な投資ターゲット領域とし、これら事業領域のトップ・プレイヤーに対して着実に投資を積み重ねていっています。

 

スマートフォンの普及によって、世界的にファーストデバイスがPCからモバイルへシフトしてきています。これまでは、シリコンバレーが人材レベル・リスクマネーの循環量・ビジネスモデル全てにおいて明らかに最先端だったと思いますが、モバイル・インターネット、その中でも特にビジネスモデルについては、日本や韓国、中国を中心にアジアも全然負けていないと思っています。今後30年を見据えたときに、最も経済成長が見込めるのは、若年層を中心に構成された人口ピラミッド、成長余力の高いインターネット普及率、そして44億人という膨大な人口を抱えているアジアだと考えています。

 

アジアの大半の国にとってのファーストデバイスはPCではなくモバイルです。2017年にはアジアのスマホ人口は20億人を超え、東南アジアだけで北米のスマホ人口を抜くと言われています。加えて、アジアの新興国は、従来型産業が成熟した段階でインターネットが普及した先進国と異なり、従来型産業が成長途上の段階で(モバイル)インターネットが急拡大しており、産業における(モバイル)ネットビジネスの存在感が先進国のそれと比較して圧倒的に高いことから、消費者が生活する上で(モバイル)ネットサービスは既に欠かせない存在になっています。

 

私たちがコンシューマービジネスを中心に投資しているのは、私たちの得意領域であるということもありますが、これらの背景からきています。CAVは2006年に中国へ進出、そしてベトナム、台湾、インドネシア、韓国、アメリカ、タイと比較的早い時期から積極的に海外展開を進めてきました。私たちの投資戦略はタイムマシン投資がベースとなっています。具体的に言うと、ウェブサービスはアメリカ、モバイルビジネスは韓国や日本のネットビジネスの発展プロセスやさまざまな成功事例・失敗事例をしっかり捉え、それらを私たちのアジアの全拠点とリアルタイムにシェアすることで、今後伸びる事業機会を明確にし、着実に投資に繋げています。各国にいるキャピタリストも、自国のことだけではなく、ネット先進国の状況についてもしっかり理解している優秀なメンバーを厳選して採用しています。

 

 

 

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■アジアにおける投資実績

例えばベトナムでは、Foody.vnという日本でいうところの食べログのようなサービスなど約20社に投資しています。Foody.vnは私たちがネット先進国で培ってきた経験やノウハウを活かし、UI/UXを含めてCAVで事業プランを練り上げ、外部から経営チームを招聘する形で経営陣とCAVにて設立出資した投資案件でした。事業を立ち上げて約3か月間は、ハノイ・ホーチミン周辺の主たる飲食店をすべて廻り、飲食店データベースをゼロから創り上げるところから始めたのですが、今ではMAUで400万人を超えるベトナム最大の飲食店情報サービスに育っています。

 

また、ベトナムのモバイルゲームプラットフォームTeamobiにもアーリーステージで投資をしているのですが、同社の場合は日本のモバイルゲームビジネスの事業トレンドを継続的に共有し、それを丁寧にローカライズし開発を進めていくことで、出資時は40万人しかいなかった会員が今では2,000万人を超え、ベトナム最大のモバイルゲームプラットフォームとなっています。

 

インドネシアではTokopediaというECマーケットプレイスなど約10社にアーリーステージで投資していますが、Tokopediaも私たちがこれまで培ってきたマーケティングノウハウやCAグループが得意としている組織活性化施策まで幅広くサポートさせていただき、現在ではインドネシア最大のECマーケットプレイスとなっています。その他にも中華圏や韓国、アメリカでも積極的に投資をしていますが、共通して私たちが大切にしていることは、有望な会社を探すのではなく、有望な事業領域をまず私たちで設定し、その中でNo1になりうる企業に投資する。もしそういった企業がなければ、事業プランを起業家と一緒に練り上げ、ゼロから立ち上げる。そういった地味な活動が少しずつですが実を結んできたと言えると思います。

 

 

■日本における投資実績

日本は、私たちの拠点の中でも、最先端の産業やビジネスモデルを積極的に発掘する国、つまりタイムマシン投資の始点となる国として位置付けており、積極的にシード・アーリーステージにて投資活動を実施しています。


無題32 会社:株式会社クラウドワークス
設立:2011年11月
代表:代表取締役社長 兼 CEO 吉田 浩一郎
事業:エンジニア・クリエイターのクラウドソーシングサービス

 

クラウドソーシングはアメリカではoDeskやfreelancer.comなど多く事例があり、アジアでも大きな可能性のあるビジネスモデルだと以前から考えていました。2011年、日本でも同様のビジネスモデルは存在していたものの、「クラウドソーシング」という概念はまだないに等しい状況だったので、エバンジェリストとしてクラウドソーシングというビジネスモデルを啓蒙しながら人を巻き込み、大きく広げていける起業家がいればぜひ投資をしたいと常々考えていました。

 

そんな中、元ドリコムの営業担当役員で当時株式会社ZOOEEを経営されていた吉田さん(現:株式会社クラウドワークス代表取締役社長兼CEO)は、人を強く惹きつける営業力やアジアで起業した経験など、想定していた起業家像にピッタリでした。当時の吉田さんは、私も含めてさまざまな起業家や投資家に会いながら人生を賭けて打ち込める有望な事業アイデアをリサーチされていました。その中で吉田さんが可能性を見出したのがクラウドソーシング事業。CAVはクラウドワークスに数名の著名エンジェルと一緒にシードラウンドで投資させていただいたのですが、やる事業が決まってからの吉田さんはとにかく動きが早かったのを覚えています。現取締役の野村さん、佐々木さんを集め、僅か数か月でしっかり経営チームと事業の形を創り上げてきました。

 

私の考える理想の起業家(経営チーム)は、大きなキャンバスに緻密な字が描ける起業家(経営チーム)だと考えています。大きなキャンバスに大きな字を書く起業家、緻密な字が書けるがそもそものキャンバスも小さいといった起業家は数多くいますが、吉田さんは、大きな事業の絵を描き、外部を巻き込んで強力に推進していける力強さを持っている反面、非常に慎重且つ緻密な面も持ち合わせている数少ない経営者です。今や飛ぶ鳥を落とす勢いのクラウドワークスですが、キャピタリスト個人としても非常に思い入れの強い会社なので、クラウドソーシングを通して、ぜひ世界の働き方を変えて欲しいと強く願っています。


無題会社:Sansan株式会社
設立:2007年6月
代表:代表取締役社長 寺田 親弘
事業:クラウド名刺管理サービスの企画・開発・販売

 

Sansan株式会社には、2009年6月に株式会社リクルートインキュベーションパートナーズ、GMO Venture Partners株式会社と同じタイミングで出資させていただきました。寺田さん(Sansan株式会社代表取締役社長)は、三井物産出身で手堅いキャリアの持ち主ですが、吉田さんと同様、大胆さと緻密さの両方を持ち合わせた数少ない経営者です。投資させていただいてまずはじめに驚いたことが、役員会や経営会議などで用いる資料の完成度がとにかく高かったことです。ベンチャー、特にスタートアップでは役員会や経営会議資料といってもあってないようなもので笑、まずは経営指標を可視化し、しっかりPDCAサイクルを廻せる仕組みを創ることから始まることが殆どなのですが、ベンチャーなのにとても安心感のある会社だなあと感じたことを今でも覚えています。

 

その一方で、2013年8月にテレビCMを放映したのですが、そこの投資判断は非常に大胆でした。今ではベンチャーでもテレビCMを積極的に活用し始めているものの、当時はSansanにとってテレビCMは企業の生死を分ける投資といっても過言ではないほど大きな投資でした。緻密さと大胆さを大きな振れ幅で併せ持っている寺田さんは、私が尊敬している起業家の1人です。   また、投資家をしっかり選んでくる起業家が後々成功するのではと考えています。例えばクラウドワークスの吉田さんもそうでしたし、Sansanの寺田さんもそのうちの一人でした。起業家と株主は一心同体の関係なので、起業家が投資家をしっかり選ぶのは当然なのですが、「是非投資してください!」「出資金額はいくらでもいいです!」という起業家にたまにお会いするのも事実です。

 

しかし、投資家が起業家を選ぶように、起業家も投資家に対して「お金以外の価値」を求めてもよいと私は考えています。これはもちろん事業のステージにもよるので一概には言えませんが、事業のステージが早ければ早いほど組織も事業も弱い訳ですから、事業を成長軌道に乗せるために株主にはしっかり企業価値向上に貢献してもらわねばならないし、逆にそういった魂を持った投資家を選ぶべきだと私は思っています。


 

■起業家、若しくは起業を検討されている方に向けて

結論、具体的に何の事業をやるのかを決めていなくても、人生の目標やビジョンがあれば、ぜひ早めに相談していただきたいと思っています。起業という行為そのものは、目的ではなく人生の目標やビジョンを実現するための手段なので、それらを実現する方向性はたくさん存在しているケースがほとんどです。

 

CAVでは、日本だけではなく北米や韓国にも拠点を置き、積極的に投資活動を実施しているので、最先端のビジネスモデルやネットビジネスの情報がリアルタイムに入ってきています。また、私たちキャピタリストも常日頃から有望な事業の種を考えており、ざっくりとした構想さえあれば、お互いに事業案をぶつけていきながら事業プランを練り込んでいくことが可能です。実際、投資させていただく前に起業家とキャピタリストで事業戦略を練る合宿やMTGを何度も何度もやっています。その結果、事業プランと事業戦略が固まれば投資させていただき、その一緒に決めた事業戦略を実行し、難しければ戦略を見直す、まさにこの繰り返しです。

 

いずれにせよ、起業家にビジネスプランを提出させて、そのビジネスプランに赤ペンで〇か×かを付けるだけのようなVCも中にはありますが、私たちはそうではなく、どうすれば事業を成功させることが出来るのか?という投資家の前に事業家としての視点を持っているVCでありたいと考えています。 IMG_0140

■最後に

ネットビジネスにおいては、スマホの普及によってもはや物理的な国境の壁がなくなり、世界が一つに繋がったといっても決して過言ではないビジネス環境が整いました。先日、ベトナムのゲーム会社が作ったflappy birdというゲームが北米のAppStoreで一位を獲得し、業界でちょっとしたニュースになりましたが、今自国だけに閉じている意味はもはや何もありません。From Asia to Globalで世界を大きく変えるような、GoogleやFacebookを超えるような、そんな目線の高いベンチャーにぜひ投資させていただきたいと思っています。我こそはという起業家がいれば、ぜひCAVにお声かけください。

 

 

 


■株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ

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お問い合わせはこちらまで cav_jp@ext.cyberagent.co.jp

 

 


 

■幹部人材採用、幹部クラス求人は株式会社BNGパートナーズ

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インフィニティ・ベンチャーズLLP 共同代表パートナー 小野裕史氏

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■経歴

私は未知の物が大好きで宇宙に興味を持って大学に入学したんですが、教授の話を聞く中で正直ワクワクしなくなってしまったんですよ。だって宇宙ってあまりにも遠くて手元に無いじゃないですか。実際にやってみた後でわかった事でもあるんですが、僕はすぐに結果が出るものや白黒はっきり出るものが好きだったんですね。その後宇宙よりも身近な生物学に専攻を変更し研究していました。たまたま研究室にパソコンがあって自分でプログラミングしたり、サーバー立てたり無料で使ってました。当時じゃなければあり得ないですけどね(笑)大学院2年の時にiモードが開始されてすぐにiモード端末を買ってみたんですよ。これまで部屋でしか使えなかったインターネットが手元で誰もが使えるという事に衝撃を受けてモバイルインターネットの世界に挑戦したいと思いましたね。iモード端末を買ったからには実際にiモードサイトを作ってみようということで、最初は居酒屋の検索サイトとかを作ってました。大学生らしいですよね(笑)その後サイトを運営しながら新卒でIBMシステムエンジニアリング、IBMのグループ会社に入りました。